Aru

「迷いアルパカ拾いました」似鳥 鶏
文春文庫 ISBN:978-4167901394

創元ミステリ文庫の「葉山君シリーズ」で人気の似鳥 鶏さんの動物園ミステリーの第3弾です。7月に出版されたのですが、見逃していました。

「葉山君シリーズ」は、東京創元社お得意の日常の謎系の青春ミステリです。どちらかというと本格に近い正統派ミステリです。

「葉山君シリーズ」の感想はこの辺りに書いています

それに対して、この「動物園ミステリー」は、本格というよりも、サスペンス色とコメディ色が強い感じでしょうか。

ただシリーズ化されて、巻を重ねていますが、ちょっとコメディ色は薄くなっているのかという感じです。

「午後からはワニ日和」の感想はこの辺りに書いています

「ダチョウは軽車両に該当します」の感想はこの辺りに書いています

どういう内容だったかなどは、この後の感想で。

ということで、とっとと行きます。

ひとまず出版社からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:出版社から引用)

ドラマ化もされた『戦力外捜査官』で人気急上昇中の似鳥鶏の書き下ろし、動物園ミステリー第3弾!

楓ヶ丘動物園のアイドル飼育員・七森さんの友人が失踪。

事件の鍵を握るのは、フワフワもこもこのアルパカ?ハムスター?それとも……

飼育員仲間の桃くん、ツンデレ獣医の鴇先生、変態・服部君ら おなじみの面々が大活躍。

感想:

ん~、面白いですね。『戦力外捜査官』よりも確実に面白いです。「葉山君シリーズ」よりと言われると、ちょっとコメディ色が薄くなったので、どうかなという気がしますが。

さらに、この前の2巻に比べると、ストーリー的にもちょっと劣るかなという感じがします。

<以下、本 の中身に言及している部分があります。ネタバレはしないつもりですが未読の方はご注意を>

今回は、後半が謎解きではないんですよね。まぁ、本格ミステリとしての謎解き色というのは、結構薄かったと思うんですが、今回は論理的に謎が解かれるかというと、ある証拠品の部分ぐらいでしょうかね。謎解きらしいものは。

犯人とおぼしき人々に片っ端から当たっていくという謎解き手法と、ある重要な人物が前触れもなく登場したりと、ちょっと無理があったんではないかなぁ。

動機については、途中でそうではないかな?とい感じました。

実は、時系列などにちょっと仕掛けがあって、叙述トリックっぽい感じもあるので、感想を書きにくいんですが、そこに気付くと動機については分かってしまいます。なので、たぶんその叙述トリックは、構成的なちょっとした仕掛けで、メインは謎解きにしたかったのかなとも思います。

そこが、しっかりと探偵小説していれば、もう少し面白いと思うんですが、やはり尻すぼみかなという気がします。面白いですが。

というか、自分的には七森さんがヒロインだと思うんですが、そう展開しないのが、ちょっと癪なんだと思います。

あ、『戦力外捜査官』の3巻も早く読まないと。