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「GOSICK RED」桜庭一樹
角川文庫 ISBN:978-4041106402

『GOSICK』の新刊です。なんとまぁ、まさかの復活です。

どうやら、昨年の12/25発売だったらしいのですが、年末/年始ということもあって、手に入れられなくって、ようやく読むことができました。

どうやら、第二次世界大戦を背景にしたヨーロッパを舞台にした前シリーズとは違い、終戦後のアメリカを舞台にした新たなシリーズということになるようです。

それはそうと、自分は桜庭一樹さんの人気が出る前に、富士見ミステリー文庫から入ったので、どうしてもそのイメージが強いんですね。そのため、やはり武田日向さんのイラストが欲しいと思ってしまいます。ということで、どうして角川ビーンズ文庫は、武田日向さんのイラスト表紙版のラスト3巻を出版しないんだ?って腹立たしく思っています。

いや、既に全巻揃ってはいるんですけれどね。

小説版『GOSICK』の感想はここを前に

アニメ版『GOSICK』の感想はこの辺り

さて、それはさておき、感想にいきます。

とりあえず、あらすじを出版社ページから引用&改訂します。

あらす じ:

「<グレイウルフ探偵社>解けない謎はありません」

1931年、ニューヨーク。私立探偵と新聞記者として新しい暮らしを送るヴィクトリカと一弥。

ヴィクトリカがギャング連続殺人事件の調査を依頼される一方で、一弥は「心の科学で人々の精神的外傷を癒す」という著名な精神分析医のもとに取材に向かっていた。

現場も犯行手口も全く異なる連続殺人事件の謎と、カウンセリングによる夢診断の不思議。やがて、二つの事件は繋がり、恐るべき陰謀へと変貌する───。

感想:

ん~、どうなんでしょうね。面白いんでしょうか。

『GOSICK』シリーズは、当初安楽椅子探偵であるヴィクトリカが、対峙する謎である「混沌(カオス)の欠片」を、その溢れる「知恵の泉」で再構成する・・・謎を解くというものでした。

しかし、物語りが進むうちに、謎よりも冒険に重きが置かれるようになり、その冒険は戦争という背景を背負って、重いものになっていきました。

それを支えていたのは、ヴィクトリカの魅力と、登場する愛すべきキャラクターたちだったと思っています。

で、この『GOSICK RED』は、そのシリーズの続編として、戦争後のニューヨークを舞台にして描かれています。8巻のラストにも少し描かれていましたが、ヴィクトリカがニューヨークに探偵社を開き、少し経ったところから始まっています。

そして、そのヴィクトリカは、「解けない謎はありません」ということで、あくまでも頭脳で勝負する探偵として描かれています。しかし、事件との関係は、本格ミステリというわけではなく、かといってハードボイルドというわけでもなく、冒険小説という感じでしょうか。

ヴィクトリカが推理して謎を解くという形ではありましたが、論理的な推理の展開ではなく偶然に頼ったものであったと思います。

かといって、冒険やサスペンスも今までのシリーズのような重みもないため、どっちつかずになっている気がします。

それでいて、前シリーズで登場した魅力的なサブキャラは登場しないので、ちょっと残念ですね。アブリルは無理でしょうが、せめてグレヴィールが登場すればと思ったのですが、どうやら次では登場するようですね。

少し楽しみになってきました。