Sonin 「天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子」菅野雪虫
講談社 ISBN:978-4-06-218165-5

出たのは2月末ですね。

楽しみにしていたのですが、ちょっと遅くなりました。ずっと図書館で借りているからです。人気があるので、発売と同時に入庫する前に予約しているんですが、すぐには回ってきません。

ということで、出版から1ヶ月以上経ってしまいましたが、「天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子」の感想を書いておきます。ご存じのように1巻は講談社児童文学新人賞受賞作品です。

カテゴリとしては、ジュブナイルでしょうか。

外伝としては2冊目、江南のクワン王子が主人公です。一つ前の外伝は、巨山のイェラ王女で、人気としては彼女と双璧なんではないでしょうか。

ただ、江南と聞くと、ついあの歌を思い出して、「オッパ、カンナムスタイル~」と踊るクワン王子が頭に浮かんでしまいます。いけませんねぇ。(苦笑)

ということで、感想行きます。

出版からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:
人気ロングセラーファンタジー小説「天山の巫女ソニン」の番外編が登場。

江南の美しい湾を牛耳る『海竜商会』。その有力者サヴァンを叔父にもち、何不自由なく幸せな日々を送っていた少年・クワン。

しかし、クワンが落としたアクセサリーがきっかけとなり、湾に毒が流される。湾の海産物はすべて死滅し、混乱に巻き込まれサヴァンと母は亡くなってしまう。 

すべてを失ったクワンのもとに、王宮から迎えがくる。

江南王の隠し子であることを告げられたクワンは、王宮でくらすことを決める。そこで、あの事件が、側室の子であるクワンを憎んだミナ王妃による陰謀だと気づいて……。

多くの人々の心をひきつける江南の第2王子クワンの絶望と波乱にみちた魂の再生の物語。

感想:
外伝ということで、イェラ王女の次に選ばれたのは、やはりクワン王子でした。前のイェラ王女の外伝の感想で、そう予想を書いていたので、的中して嬉しいです。

今回は、クワン王子がソニンたちと出会う前の物語です。

クワン王子は、感情の起伏が激しく、それでいて正義漢で、シリーズの中でも人気があったのではないでしょうか。

クワン王子は、シリーズでもミナ王妃と側近のヘスを故郷の仇(?)だと考えて行動していましたが、その辺りが中心に物語りが進んでいきます。故郷を失ったクワン王子の失望と、復活の物語りと言ってもいいでしょう。

そしてもう一人。クワン王子の陰にずっと付き添っていたセオの物語でもありました。

この「江南外伝」では、物語が始まったときには、セオはクワン王子を好きではありません。それでいて、今までの「ソニン」では、セオはクワン王子と一心同体のような関係だったので、あれっていう感じでした。どうして、二人の関係はそうなったのか、それは読んでのお楽しみですが、その辺りもこの「外伝」の読み所でしょう。

読み進めていくと、この前の「巨山外伝」よりも、一つの本としてまとまっていました。先のような外堀りを埋めるようなエピソードだけでなく、クワン王子とセオが、ひとまず郷里の漁村というか湾を滅ぼした犯人を見つけて裁きに掛けるという山場があるからでしょうね。

それと、「巨山外伝」は、ソニン本編とは別の物語という感じだったのですが、この「江南外伝」は、しっかりと本編に繋がっているので、余計に面白いんでしょうね。

その他にも、リアン王女とかテジク大臣とか、本編にも繋がる重要人物が、顔見せしているので、ソニンファンには楽しい内容です。

ところで、今回の登場人物で、もう一人気になる人物が。ウィー王女ですね。なかなか魅力的に描かれているので、この先本編でもと思いますが、それだと年を取りすぎかな?彼女を描いた外伝とか。

というか、「巨山外伝」→「江南外伝」と来たので、次は「沙維外伝」ですかね。イウォル王子だと、本編になってしまうので、バロルとサウォル両王子辺りかも。

本音を言うと、本編の続きが読みたい気もしたりするのですが、その前に読み返しかな。

しかし、ノベルスの表紙は、あまりにも残念。(苦笑)

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