Hk1 氷菓 第十九話「心あたりのある者は」です。

アニメ版『氷菓』も、放送が9月いっぱいだとすると、残りは恐らく原作ですと『遠まわりする雛』の短編だけですね。ということで、今週は、その中から「心あたりのある者は」です。

大好きなシリーズ小説が原作なので、ちょっと応援記事を書いてみてみたりしています。『クドリャフカの順番』の間に次の一つとは思っていたんですが、書けていないなぁ。

『氷菓』とミステリについて論じてみようかと(第1話終了時点)

『氷菓』とミステリについて論じてみようかと(その2)(第2話終了時点)

『氷菓』とミステリについて論じてみようかと(その3)(第4話終了時点)

ところで、〈古典部〉シリーズだけでなく、作者の米澤穂信さんが今の日本のミステリ作家の中で一番のお気に入りだということもありますので、当然原作感想などもありますよ。

原作の感想はこの辺り
えるちゃんイラストはこの辺り

さて、「心あたりのある者は」は、安楽椅子探偵物として出色の出来だとおもうので楽しみなのですが、そういうネタだとちょっとアニメ化は難しいと思うんですよね。動かないですし。どうアレンジしてくれるのか楽しみではありますが。

ということで、氷菓 第19話「心あたりのある者は」感想行きます。

もちろん原作は既読です。

あらすじ:(京アニサイトから引用)

奉太郎の推理を才能と褒めるえる。奉太郎自身はそんな「たいしたものだ」と自分の事を言うのは違うと反論する。

そんな時、古典部部室全体を校内放送の音声が包んだ。この放送がとんでもないことになっていく!?

感想:

『心あたりのある者は』です。ある言葉から推理を展開する安楽椅子探偵物ということで、ハリイ・ケメルマンの『九マイルは遠すぎる』を意識したものだと思います。こちらも面白いので、読んでいただければと思いますが、まだハヤカワ・ミステリ文庫で買えるのでしょうか。

さて、今回の短編は自分では、〈古典部〉シリーズの中でも、一番ミステリしていると思っていました。まぁミステリと言って語弊があるならば、推理ゲーム、推論ゲームですね。

◆謎は何?

冒頭に書いた通り、『九マイルは遠すぎる』パターンですね。放送でのある短い言葉を聞いて、その内容から推理を展開する。そこには、当初謎はありません。しかし、謎がない場所に謎を見つけて行くのが、今回のパターンですね。

◆謎解き

Hk2 今回のパターンは、安楽椅子探偵物です。つまり、探偵役は、事件の現場に出かけない。動かない。それでいて推理を展開して、謎を解いてしまう。
純粋な推理の固まりなので、非常に面白いですね。

あと、やはりこの短編シリーズは、奉太郎とえるちゃんの関係がポイントなので、そこが上手く謎解きに嵌まっているのがいいですね。

今回は里志も摩耶花も出てこないので、二人がよくやる表情の変化をえるちゃんがやってますね。あ、謎解きには関係ないか。

◆原作とは?

で、結局、原作と比較するとどうだったでしょう。ちょっと色々細かいところが変わっていましたが、それなりに原作準拠だったのではないでしょうか。

<以下、放映の中身に言及している部分があります。ネタバレはしないように気をつけますが未読の方はご注意を>

予想では、尺が余るのかと思っていたんですが、EDを飛ばすぐらい、尺が足りませんでしたね。そのため、アバンが原作と違っていて、ちょっと露骨な伏線になっていました。あれだと、ネタばれなんではないかな?

原作だと、つらつらと奉太郎が世間話を垂れ流す中にヒントがあるので、もっと気付きにくいのですが、アニメのあれは日常からの逸脱なので、答えを見せているようなものですね。

ただ、今回のネタの本質は、謎の答えではなくその過程にあるので、まぁいいのでしょうけれど。それに、言葉で流すと、逆にアンフェアだという人もいそうですし。

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ということで、次週は、『あきましておめでとう』ですね。これは、違った意味での密室ゲームですね。ジャック・フットレルの『13号独房の問題』といいますか。

ミステリとしては、この〈古典部〉シリーズの中でも異質なので、まぁ奉太郎とえるちゃんのやりとりを楽しんでもらえばいいのではないかな。

■アニメ特別感想はここ

『氷菓』とミステリについて論じてみようかと
『氷菓』とミステリについて論じてみようかと(その2)
『氷菓』とミ ステリについて論じてみようかと(その3)

■小説〈古典部〉シリーズの感想はここ

「氷菓」の感想はここ
「愚者のエン ドロール」の感想はここ
「クドリャフ カの順番」の感想はここ
「遠まわりする雛」の感想はここ
「ふたりの距離の概算」の感想はここ

■ちなみに〈小市民〉シリーズの感想はここ

「春 限定いちごタルト事件」の感想はここ
「夏 期限定トロピカルパフェ事件」の感想はここ
「秋期限定栗 きんとん事件〈上〉」の感想はここ
「秋期限定栗 きんとん事件〈下〉」の感想はここ


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※注意:TBはフィルタに 掛かると表示されないようです。エラーがない限り、恐らく届いていますので、別途承認することで表示されます(言及リンク頂くとましなようです)。ご容赦 願います