Rm レンタルマギカ「最後の魔法使いたち」三田誠
角川スニーカー文庫 ISBN:978-4-04-100396-1-C0193  

半年ぶりのレンタルマギカです。読み終わっていたんですが、タイミングが悪く遅くなりました。

これが最終巻です。分厚いです。今までで、一番厚いですね。最終巻ということですが、あとがきによれば、短編集が出るようです。ただ本編はこれが最後です。

さて、前巻の感想では、新「アストラル」のメンバーに活躍してほしいけど難しいかなと書きましたが、最終巻ですので是非活躍してほしいところです 。もう一つ、穂波・高瀬・アンブラーとアディリシア・レン・メイザースの恋のさや当てが気になりますね。やはり、そこに決着を付けてほしいところですが、どうなりますやら。

ということで、感想行きます。

出版社のあらすじを引用しておきます。

あらすじ:

〈協会〉と〈螺旋なる蛇〉のトップが激突し、大魔術決闘は佳境へ。

呪力の嵐が激しく吹き荒れるなか、いつきと〈アストラル〉メンバーは最後の力を振り絞るが!? 

魔法使いたちの未来がここに定められる!

感想:

いよいよ、『大魔術決闘(グラン・フェーデ)』も佳境です。というか、もう大魔術決闘(グラン・フェーデ)というより、〈螺旋なる蛇(オピオン)〉の惑星魔術をどう止めるかががポイントになっています。

というか、いつきの考える“魔法使いの幸せ”をどう実現するのかがポイントなんでしょうね。

さて、一応警報を鳴らしておきます。

<以下、本の中身に言及している部分があります。ネタバレはしないように気をつけますが未読の方はご注意を>

◆ストーリーについて

ストーリーは、大きく分けて三つですね。

前半は、いつきパパである伊庭司、元アストラル社長が影崎こと柏原 代介を救うために奔走するお話しです。司社長がなぜ12年も隠居していたのか、彼の想いが描かれます。

そして、その結果いつきが考えた『大魔術決闘(グラン・フェーデ)』自体が意味をなさないものになったのは面白いですね。

二つ目のストーリーは、それぞれの登場人物の活躍です。

この時点で、ストーリーは〈螺旋なる蛇(オピオン)〉の惑星魔術を止めて“第三団(サード・オーダー)”を産み出すことを阻止する方向に向かうわけですが、アディといつきの結束を始めとして、今までアストラルに関わってきた人物がそれぞれの力を発揮して活躍するのが良かったです。

まぁ、伏線というとちょっと何なんですが、今までストーリーで色々起こった様々なイベントでの出来事が伏線として使われていました。特に、いつきとアディの決め手が、あの出来事からずっと続いていたということは、非常に良かったです。

そして、ストーリーの最後は、もちろんいつきとフィンの決着ですね。

ここは、まぁ読んでいただくとして、結局いつきの“魔法使いの幸せ”を実現するという想いが結実するかどうかですが、ここに絡んできたのが竜〈アストラル〉ですね。

◆登場人物について

ということで、今までの全てのストーリーがこの最終巻に集約され、またすべての登場人物に活躍の場が与えられた、よくできた最終巻にふさわしい幕引きだったと思います。メンバーがそれぞれ回想するシーンは、キモチ的に盛り上がりました。

一番予想を翻して活躍したのが黒羽ちゃんでした。彼女一人の力は、メンバーの中で一番劣ると思うのですが、ああいう活躍のさせ方があるとは。

もう一人、意外に良かったのが、ダリウス・レヴィですね。あれがストーリーに説得力を与えるポイントだったと思います。ただ、その分、ちょっとフィンの影が薄くなったかなぁ?

ちょっと不満があるとすれば、結局、結局布留部市の霊脈がどうなったのか竜〈アストラル〉がどうなったのかは、よく分からなかったことでしょうか。もし霊脈が消えたのであれば、〈アストラル〉が布留部市に拘る必要はないわけですから。まぁ、穂波とアディの決着から考えると、きっとそうなんでしょう。いつきとアディは、離れられない仲になったわけですから。

しかし、最後に山田で幕引きを迎えるのは、予想していませんでした。なかなかですね。

◆アディと穂波

そして、個人的には、アディといつきが結ばれたということで、非常に満足です。アディが幸せになれて良かった。(号泣)前巻では、もう悪い予感しかなかったので。

穂波は、なんとなくアディにいつきを譲った感じでしょうか。というか、いつきのキモチに気づいて身を引いたって感じですかね。昔の事件を引きずったわけでもないでしょうが。

ということで、短編集では、穂波に幸せになって欲しいところです。もちろん、アディも登場させてくださいね。

小説版「レンタルマギカ」の感想はここです。
アニメ版「レンタルマギカ」の感想はここです。