「ムシウタ 12.夢醒める迷宮(上)」岩井 恭平
角川スニーカー文庫 ISBN: 978-4-04-100353-4-C0193
一つ前の「ムシウタ 11.夢滅ぼす予言」の発売が2011年3月ですから、約16ヶ月ぶりになるわけですか。9から10の間が3年、10から11の間が約1年掛かったので、もう慣れてきました。(汗)
ただ、続編の下巻は、秋には出るそうなんで、今度はそれほど待たなくてもよいようです。
ところで、山場ということだったんですが、この上下巻で終わりということでしょうか?11巻でカッコウくんがああなんてしまったので、その可能性もありますが、まだまだ決着を付けるべき相手がたくさん残っていますしねぇ。
ということで、この12巻の表紙は、早速あの方ですか。
ということで、前振りはこれくらいにして感想に行きます。
ということで、出版社からあらすじを引用します。
あらすじ:
始まりの三匹を吸収統合している危険人物である、超種一号“C”の殲滅作戦が開始された。だが浸父との戦いで力を使い果たした“かっこう”に成虫化の兆しが現れ、全局員に“かっこう”殲滅の命令もくだり――!
感想:
前巻では、特別環境保全事務局中央本部が襲われるというクライマックスから始まり、大変な状況になりました。
前巻のポイントは、こんな感じでしょうか。
・魅車 八重子は、どうやら純粋に研究者として虫憑きを追っているようで、世界の行方とかはどうでもいい様子。
・“浸父(しんぷ)” ディオレストイとの最終決戦。でもどうして彼が破れたのかわかりませんでした。
・“C”が超種一号指定に。
・カッコウに成虫化の兆しが。
・“ふゆほたる”の力の全貌(?)が明らかに。
ということで、早々に注意書きを入れておきます。
<以下、本の中身に言及している部分があります。ネタバレにはならないようにしますが、未読の方はご注意を>
この12巻で、再生能力がある“浸父”がどうして破れたのかがわかりました。“C”に取り込まれたんですね。なるほど。
で、この12巻では、闘いの目的が超種一号“C”を倒すことになりました。ただ、“浸父”の力を取り込んでいるために、その能力までも使えるというのが、非常にずるいです。まぁ、欠落者となってしまったメンバーが戻ってくることは、詩歌や“みんみん”の例があったので予想できたんですがね。
ただ、死者や欠落者となっていても、きちんとその身が特環に確保されていないといけないですよね。
ということで、この12巻ではあの人が復活してきました。まぁ、死んだ人なので復活しても平気で倒せるというメリットはありますが、絶対的にファンが多い人なので、やっぱりずるいです。
そして、欠落者となって特環に確保されている人間といえば、あの人ですよね。
また、いよいよ、この表紙の方の登場が近づいてきましたね。いよいよということで、楽しみです。
それにしても、“照(テラス)”チームの行方はどうなったんでしょうか。う~ん。他はともかく、“霞王(かすおう)”ちゃんが無事ならいいんですが。
で、残っている謎とはこんな感じですかね。
◆わからないこと
・茶深一派の行方。アリア・ヴァレィと絡むことから最後かも。
・佐藤 陽子(魔王)の行方。
・最後のキーと思われる南金山叶音の行方。
・詩歌は、最初の虫憑きαをどうしたのか?
・利菜は、“C”によって復活するのか?
・カッコウの行方は?
ということで、秋の下巻が楽しみです。
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鈍くさく、大喰らいで、一度も声を発していないことから、そう思いました。