Hk3 氷菓 第九話「古丘廃村殺人事件」です。

アニメ版『氷菓』も、原作ですと2冊目『愚者のエンドロール』ですね。『愚者のエンドロール』は長編です。

大好きなシリーズ小説が原作なので、ちょっと応援記事を書いてみてみたりしています。そろそろ、次を書こうかな?

『氷菓』とミステリについて論じてみようかと(第1話終了時点)

『氷菓』とミステリについて論じてみようかと(その2)(第2話終了時点)

『氷菓』とミステリについて論じてみようかと(その3)(第4話終了時点)

ところで、〈古典部〉シリーズだけでなく、作者の米澤穂信さんが今の日本のミステリ作家の中で一番のお気に入りだということもありますので、当然原作感想などもありますよ。

原作の感想はこの辺り
えるちゃんイラストはこの辺り

さて、本筋に帰りますと、『愚者のエンドロール』は長編なので、ちょっと今までの一話完結的な演出とは違っています。ラストの引きとか、その1話の中で完結しないとか。先週は、謎の提示だけでしたね。

ということで、氷菓 第9話「古丘廃村殺人事件」感想行きます。

もちろん原作は既読です。

あらすじ:(京アニサイトから引用)

映画の真相を究明すべく、探偵役3人が登場する。

探偵役3人の意見を聴く奉太郎たち古典部メンバー。中でも沢木口先輩の推理はあっけにとられるほどのものだった。

感想:

はいはい。『愚者のエンドロール』の推理フェーズが始まりました。

で、ここでのポイントは、推理合戦形式だということになります。元々の原作はアントニイ・バークリーの『毒入りチョコレート事件』のオマージュということなので、そういうお話です。

アントニイ・バークリーは1920年代のいわゆるミステリ黄金期に作品を発表した作家で、この『毒入りチョコレート事件』や『第二の銃声』や『試行錯誤』などが有名ですが、日本ではクリスティやセイヤーズに比べて、今一つ有名ではないですね。

『毒入りチョコレート事件』のポイントは、入れ代わり立ち代わり、登場人物たちが推理を披露していくところで、ミステリファンの間ではそのやり方はかなり有名です。

◆推理合戦

今回推理合戦になっている理由は、恐らくは奉太郎たちが警察よろしく調査する訳には行かないためというのがありますね。そのため、現場に関わった人間たちから情報を探る必要がある。けれども、時間も相手も限られているため、それを推理という形で披露してもらうという感じです。

そしてもう一つ、奉太郎たちがミステリの専門家ではないということです。なぜミステリ研など、それがお得意の部活のメンバーではないのか。

普通に考えると、自分たちのクラス発表なので、元々の脚本の真意に沿った作品にしたかったからとなりますでしょうか。ミステリ研が出てくると、自分で推理しそうですから。

とはいえ、なぜこういう形式になったかは、ポイントだと思います。

◆二重密室

その中で議論されるのが、二重密室ですね。

鍵と、その通路の二カ所が閉じられていたという二重の密室。さてさて、本格物ならば、やはりミステリオタクっぽい摩耶花センセのおっしゃる通り、物理トリックか心理トリックかとか楽しむところなんですが、脚本を書いた人物がどういう人物だったのかがポイントになるのでしょうか。

◆アンフェアについて

Hk2 さて、『愚者のエンドロール』の原作は小説です。そのため、時間進行がアニメ版とはまったく異なります。要は、アニメだと視覚でちらっと通りすぎる部分も原作だと十分に時間が与えられるということです。

逆に言うと、アニメだと重要なシーンでもそれが、視覚的に見せにくいものだと、的確に見せることがなかなか難しいということですね。

『氷菓』フェーズではその辺りをオリジナルな映像を使って上手く表現していましたので、今回もどうやって見せるのかと期待していたんですが、するっと通りすぎていきました。ちょっとアンフェアではないかな?この後でフォローされるのでしょうか?

ネタバレはいやなので、伏せ字にしておきますが、このあたりをチェックされておくと、後で役に立つでしょう。

ホームズ本と議事録です。ホームズ本については、次にて。

◆ホームズについて 

シャーロキアンとホームズ本が出てきました。かなり唐突でしたね。

何か伏線があるのではと気にされた方は、しっかりと調べられるといいでしょう。有名な作品ばかりならばいいのですが、そうでないものも含まれているので、それなりに知識が必要です。

なので、シャーロキアンなんでしょうね。

◇おまけ

さて、先週も書きましたがエンドテロップは、「Why didn't she ask EBA?でした。直訳すると「なぜ、江波に頼まなかったのか?」ですね。これは、アガサクリスティのWhy didn't they ask Evans?なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?)のタイトルのパロディです。

なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』といえば、当然クリスティの初期の作品なんですが、これが単純に「江波」と「エバンス」の引っかけなのかどうかがポイントでしょうか。

まぁ、なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』はポアロでもマープルでもない、初期の冒険ものとも言えるようなものなので、その辺りがポイントでしょうか。どうポイントなのかは、謎解き後に。というか、自分の考えは、こじつけだという気もしていますが。

■アニメ特別感想はここ

『氷菓』とミステリについて論じてみようかと
『氷菓』とミステリについて論じてみようかと(その2)
『氷菓』とミ ステリについて論じてみようかと(その3)

■小説〈古典部〉シリーズの感想はここ

「氷菓」の感想はここ
「愚者のエン ドロール」の感想はここ
「クドリャフ カの順番」の感想はここ
「遠まわりする雛」の感想はここ
「ふたりの距離の概算」の感想はここ

■ちなみに〈小市民〉シリーズの感想はここ

「春 限定いちごタルト事件」の感想はここ
「夏 期限定トロピカルパフェ事件」の感想はここ
「秋期限定栗 きんとん事件〈上〉」の感想はここ
「秋期限定栗 きんとん事件〈下〉」の感想はここ

   
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※注意:TBはフィルタに掛かると表示されないようです。エラーがない限り、恐らく届いていますので、別途承認することで表示されます(言及リンク頂くとましなようです)。ご容赦願います。