S 「天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘」菅野雪虫
講談社 ISBN:978-4-06-217568-5

あ、登録日付を間違えていた。(苦笑)

ええぇっ、いつの間に出ていたんだろう。3月末ですか。見逃していた。というか、3月後半発売の本、見落としすぎ。“ハルチカ”シリーズも見落としていて、手に入れられていないし。

ということで、出版から1ヶ月経ってしまいましたが、「天山の巫女ソニン  巨山外伝 予言の娘」の感想を書いておきます。ご存じのように1巻は講談社児童文学新人賞受賞作品です。

講談社ノベルスで型を変えて再販されているようなので、人気があるでしょうね。

ただ、外伝ということですが、一応完結しているんですよね。どうなんでしょう、人気があるシリーズですし、まだまだ色々書こうと思えば書けると思うんですが。

特に、今回の外伝の主役になったイェラ王女は、人気があるので、彼女を主役にして焼き直すというのもありそうですね。

ということで、感想行きます。

出版からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:
ソニンとの出会いと友情はまだ少し先のこと――。 父母である王と王妃から愛されずに育った北国の王女イェラの物語。

ソニンが天山の巫女として成長したのは美しい四季に恵まれた沙維(サイ)の国。イェラが王女として成長したのはその北に草原と森林が広がる寒さ厳しい巨山(コザン)の国。

孤高の王女イェラが、春風のようなソニンと出会うまで、どのように生きてきたのかを紹介する、本編「天山の巫女ソニン」のサイドストーリー!

感想:
外伝ということで、やはり選ばれたのは、イェラ王女でしたか。彼女がソニンたちと出会う前の物語です。

イェラ王女は、シリーズの後半でもかなり物語の中心になっていた感じがありましたし、人気があったんでしょうね。自分も登場人物の中では一番好きでしたし。それと巨山の国での彼女の立場が今ひとつ分からなかったというか、どうしてあの立場になったのかが不明だったということもありそうです。

ただ、読み進めていくと、それほど意外な物語ではないです。エピソード自体は、「あれ?本編でもなかったっけ?」的なものも多いですし。

それよりも、彼女の心境の変化の方が面白いという感じでしょうか。いや、性格的には最初からかなり出来上がっている感じですが、それを強固なものにするというか貫き通す決意がどういう感じで形成されたのかが良く分かりました。

ただ、ポイントは「巨山」の王ですよね。イェラ王女の物語でありながら、実は彼女と王との関係がどう築かれたかを描いた物語と言ってもいいと思います。まぁこのソニンのシリーズ全体の物語を回しているのは実は彼だったりすると思っているので、それもありだなとは思います。

でも、やっぱり本編の中のイェラ王女の方が魅力的かななんて思ったりするのは、ある程度人間が出来上がったあとだからなんでしょうね。

で、この外伝全体としては、やはり本編の5冊を読んでからあたった方がいいと思います。あと、主人公たちの周りには、芯から悪い人たちってあまり出てこないんですよね。悪人にも有る程度の理がある書き方が多いですし。

さて、外伝はまだ続くと見ましたがどうでしょうか。次は、「江南」のクワン王子辺りではないかと思いますが。

本音を言うと、続きが読みたい気もしたりするのですが、それだとソニンとイェラ王女が対立したりすることになるかなぁ。

「天山の巫女ソニン 四 夢の白鷺」の感想はこちら

「天山の巫女ソニン 五 大地の翼」の感想はこちら