K 「恋物語 第恋話 ひたぎエンド」西尾 維新
講 談社 ISBN:978-4062837927

さてさて、1月から『偽物語』のTVアニメも始まる『化物語』シリーズです。2012年には『傷物語』劇場映画化も待っていますね。

いよいよ、この『恋物語』で二期も終了です。しっかりと巻末に、第三期の宣伝が入っていました。(苦笑)

まぁ、「ひたぎエンド」ということで、戦場ヶ原ひたぎの語りで物語が進んでいく、二期のまとめ的な物語を期待していたんですけれど・・・。当然、物語は、『囮物語 なでこメデューサ』の続きなんですけれど。

その辺りの書評は、「続き」から書いていきたいと思います。

ということで、さくさくと感想を書いておきます。

まずは、出版社からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:出版社から引用

“片思いをずっと続けられたらそれは両想いよりも幸せだと思わない?”

阿良々木暦(あららぎこよみ)を守るため、神様と命の取引をした少女・戦場ヶ原(せんじょうがはら)ひたぎ。

約束の“命日”が迫る冬休み彼女が選んだのは、真っ黒で、最悪の手段だった……。

<物語>はその重圧に軋(きし)み、捩(ねじ)れ、悲鳴を上げる──

感想:

「化物語」シリーズの第2期の第六弾。ラストです。

本文を読んでいると、自転車の部分とかつい最近書いたもののようですね。書き殴りというか。

そういうこともあって、ちょっと深みが足りない気がしますが、まぁ最近の西尾さんからすると、こんなもんでしょう。表紙はいいんですけれどね。

で、内容は、このシリーズの大勢に従うように戦場ヶ原 ひたぎ視点かと思いましたが、意表を突かれました。貝木 泥舟視点ですか。おやおや。どうも、タイトル、サブタイトルに偽りありといいたくなります。(笑)

<以下、本の中身に言及している部分があります。なるべくネタバレにはならないようにしますが、未読の方はご注意を>

当然、この物語は、『囮物語』とのセットです。撫子がラスボス化しているので、その決着を付けないといけないということですね。そして、物語としては決着がつきます。ただ、その内容は、かなり不満が出そうな内容です。

やはり、あれだけ撫子×ひたぎっぽい伏線を『囮物語』で見せておいて、しかも撫子をあそこまで落としておいて、あの決着ではちょっと不満が出そうですよ。『囮物語』の評価も、このラストならば下げざるを得ない感じがします。

もちろん、「ひたぎエンド」なので、ひたぎさんも物語に深く絡んでいるのですが、絡み方は、ちょっとズルイですよね。これが、『囮物語』のラストがああいう引きでなければ、シリーズ2期の中盤で、もう一つ後があれば、面白いと拍手を送れたような気がしますが、2期のラストですからねぇ。

「ひたぎエンド」の意味が貝木 泥舟にとってのものだとは誰も思わないですよ。

西尾維新の面白さが、文語調、戯れ言的な会話だったりするのですが、その代表格が貝木 泥舟だとしても、やはりこのラストでこれだけ詐欺話をやられると冗長といわざるを得ないでしょう。

あと、撫子の扱いがあまりにも酷いというか可哀想なので、かなりイライラしました。一番好きなキャラクターは羽川さんですが、やはりシリーズを彩ったキャラクターをここまで貶めるといやな感じがします。

もう一つの不満が、忍野 扇ちゃんについて、決着を付けていないことです。あれだけ、伏線として引っ張ったのに、結局3期を乞ご期待ですからね。(苦笑)

ということで、すべては3期ファイナルシリーズへ。

2期全体としては、『猫物語』>『囮物語』>『花物語』>『鬼物語』>『恋物語』>『傾物語』の評価でしょうか。

自分の中では、ちょっと評価が下がっているので、3期で盛り返してくれることを期待します。
アニメも始まりますしね。

『猫物語(白)』の感想はここ
『傾物語』の感想はここ
『花物語』の感想はここ
『囮物語』の感想はここ
『鬼物語』の感想はここ

今更ながら 『化物語』オープニング