G 「ゴーストハント (7) 扉を開けて」小野 不由美
メディアファクトリー 幽BOOKS ISBN:978-4840143073

暴風雨ですね。6巻のときが台風でしたが、まぁ関係ないですね。(苦笑)

今回は11/16刊行ですか。てっきり18日発売だと思っていて、買うのが遅くなりました。結局最後まで発売日はバラバラでした。本当は、月曜に感想を書こうと思っていたんですが、『ゴーストハント』で来られる方も結構あるので、早めに書いておきます。

さて、隔月刊行、講談社X文庫ティーンズハート版『悪霊シリーズ』のリライト版「ゴーストハント」の7巻目です。最終巻ということになりました。(泣)

この7巻目は、『悪霊シリーズ』で行くと『悪霊だってヘイキ!』で、コミックスでは10~12巻で、サブタイトルは「忘れられた子どもたち」です。アニメでは、映像化されませんでした。恐らくは、ディスクが売れればOVAか何かで出たんではないかと思いますが、だめだったんでしょうか。サブタイトルは、こちらの方がいいですね。

この7巻は、今までのシリーズの集大成ということで、全般に関わる謎解きが行われます。

ということで、「ゴーストハント (7) 扉を開けて」感想行きます。

恒例の、講談社X文庫ティーンズハート版との比較は、今、手元にないのでどうするかは別途考えます。気が向いたなら書き足します。

講談社X文庫ティーンズハート版、漫画版、アニメ版とフルコンプリートです。リアルタイムで追っています。

あらすじ:(出版社特設サイトから引用)

能登からの帰途、ダム湖畔のコテージに滞在していた一行にさらなる依頼が。山の斜面に建つ廃校舎で、近ごろ幽霊や人魂が目撃されているという。

SPRを閉鎖する、と突如ナルに聞かされた麻衣は混乱した思いを抱えて現場に向かう。そこに大きな罠があるとも知らずに——。

シリーズ第1作からの謎が解き明かされる感動の完結編。

感想:

今回の表紙は黄緑色(?)です。というか、穴開きですか。その裏はと、なるほどこういう仕掛けですか。6巻の方が面白かったかも。表紙、裏表紙は、ナル・・・ですよね。黒服だし。

この話は、以前『悪霊だってヘイキ!』を読んだときは、しっくり来なかったんですよ。なんだか、中途半端な感じがしていて。

主題は大きく分けて三つでしょうか。いつものゴーストハント部分と、シリーズ全体の謎解きと、そしてシリーズを畳むところですね。

『悪霊だってヘイキ!』のときは、それがバラバラ感があってちょっと中途半端だと感じたのでした。漫画版は、それが3巻構成に広げられていて、かなり修正されていました。

そしてリライト版。これはいいですね。綺麗にバランスが採れていて、三つの要素が上手く絡んでいます。面白いです。

ちょっと幕間を挟みます。

<以下、本の中身に言及している部分があります。ネタバレにはならないようにしますが、未読の方はご注意を>

個人的な感覚だと思うので、あまり気にしても仕方がないんですが、バランスが悪いと感じた理由は、恐らくゴーストハント部分だと思うんですよ。そこがちょっとおざなりになっている感じというものでしょうか。「忘れられた子供たち」の部分ですね。

シリーズ全体の謎解きは、それはそれで面白いんですが、やはりゴーストハントなので、そこをしっかりやって欲しいというもの。

今まで、確かに麻衣ちゃんは、オールマイティ的に事件解決に役立って来てはいたんですが、事件を解決するのはナルだっり、身を挺して活躍するのはぼーさんだったりしたわけです。それが、最終巻になってやっと麻衣ちゃんが自らの力で浄霊に挑むことになります。

そして、それがナルの謎解きの決め手にも結びつくわけで、綺麗に嵌まっていると思います。

それでいて、SPRのメンバーが一人、また一人消えていく部分の怖さは充分に表現できていたと思います。「違うよ麻衣ちゃん」とか、「ナル」なんで気付かないんだとかね。もう少しページがあってもよかったかもしれませんが。

しかし、そうはいいつつもやはり感心させられるのは、シリーズ全体の謎解き部分ですよね。最初からしっかりと伏線というかヒントが仕込まれていて、最初からシリーズ全体を見越しての構成が作られていたことが分かります。凄いですよねぇ。探偵は誰だ?というミステリとして読める内容です。

しかし、今更ながらに思い出すと、アニメ版ではこういう仕込み部分がかなり削られていたので、最終巻をアニメ化するのは元々難しかったかもしれません。デイヴィス博士に関する部分が、かなり削除されていましたから。

ただ、残念に思ったのは、最後にもう少し余韻が欲しかったってところでしょうか。やはり白ナルとの別れのシーンがアレだったので、もう少しページを指して長めに描写してもよかったんではないかなと思います。それか、もう一回だけ登場させる、もしくはもう一言だけ喋らせるとか。

中盤のゴーストハント部分でもそう感じたので、ちょっとこの厚さでの出版は厳しい内容だったのかもしれません。

そうはいいつつも、ラストは麻衣ちゃんの心境に共感して、ジーンと来ました。いや、上手いこと言ったわけではないですよ。(謎)

さて、リライト版の『ゴーストハント』シリーズもこれで終わりです。ただ、そうするとた講談社X文庫ホワイトハート版のゴーストハントシリーズ、『悪霊の棲む家』はどうなるんでしょうか。

まぁ、それはよいとしても、シリーズ完結で何かサプライズ来ないかなと期待したんですが、なかったですね。これだけ売れているんですが。アニメの続編とか作り直しとか。あ、あれは、「なかよし」主導でしたね。

やはりそれよりも、残りの悪霊シリーズ『中庭同盟』と『Principia』で一冊出してほしいんですが、小野さんがウンと言わないんだろうなぁ。

「ゴーストハント(1) 旧校舎怪談」の感想はここ
「ゴーストハント(2) 人形の檻」の感想はここ
「ゴーストハント(3) 乙女ノ祈リ」の感想はここ
「ゴーストハント(4) 死霊遊戯」の感想はここ
「ゴーストハント(5) 鮮血の迷宮」の感想はここ
「ゴーストハント(6) 海からくるもの」の感想はここ

漫画版の感想はこの辺り
アニメ版の感想はこの辺り