「宙のまにまに」(9) 柏原麻実
講談社アフタヌーンKC ISBN:978-4063107371
「宙のまにまに」も8ヶ月ぶりですか。大よそ8ヶ月に一冊出るという刊行ペースのようですね。
一つ前の8巻は、修学旅行と、美星、フーミンの進路決定だったのですが、いよいよ卒業に向けてラストスパートって感じでしょうか。
卒業となると、朔が誰を選ぶのかって問題も出てきますが、まぁ姫ちゃん派の自分としては、まさかの大逆転ホームランを期待したいのですが、無理でしょうねぇ。(泣)
ということで、9巻の感想をば。
ひとまず出版社から9巻のあらすじを引用。
あらすじ:
輝き、一等星OVER! 天文部グラフィティ!!!
部活も恋も……勉強も!? みんなといれば楽しさ無限大!
三代目部長・朔が率いる蒼栄高校天文部、初の単独冬合宿! 新星発見に燃える部員の前に“北国の美少女”が出現! 朔の過去が暴かれる!? 美星・小夜・フーミンら3年生は、大学受験本番突入! そんな中、朔と美星が早朝デート!? 超天然カップル(?)に、ついに進展が……!?
恋も受験もドキドキいっぱいの天文部青春ライフ第9巻!
感想:
あらすじ通り、9巻のメインは朔が新部長になり、新生・蒼栄高校天文部の活動が始まることでした。
現2年生が朔と姫ちゃんしかいないので、彼が部長になるのは自然の成り行きですね。まぁ、1年生の代になれば、きっと笑ちゃんが部長になるんでしょうが。はるきくんは、影が薄すぎますね。
新生・蒼栄高校天文部の活動は、大きな波乱もなくというか、草間先生のフォローもあって無難に立ち上がった気がします。お騒がせの美星がいないからもあるんでしょうけれど。(苦笑)
姫ちゃんも副部長になるということで、朔との仲の進展がちょっとは描かれるのかなとも思いましたが、それはあまり無かったです。残念。(悔)
それとは逆(?)に、美星との間には、いろいろイベントが。フーミンともちょっとあったり、新しい女性の影が見えたりといろいろ忙しい朔です。
特に美星との散歩イベントは、二人の仲を決定付ける気もして、ちょっと~って感じですね。一度でも姫ちゃんに夢を見させてあげて~。というか、新しい道路で、星が見えにくくなるというネタかと思ってしまいました。
あと、朔と美星との出会いが、やっとまとまって語られたというか、美星視点で語られたのも興味深かったです。
ところで、“北国の美少女”は、その後も朔と電話していたりして、何かキープレイヤーとして、今後も登場しそうな雰囲気です。チェックかも。
全体のエピソードの中では、新生・天文ネットワークの集まりが、ちょっと良かったかな。朔の天然タラシもはっきりと見えて。(嘘)
さて、共通一次センター試験も始まり、次の巻ではいよいよ受験本番ですね。美星は浪人と見ましたが、どうでしょう?