N 「猫物語 (白)」西尾 維新
講談社 ISBN:978-4062837583

えっと、アニメの感想も原作の『化物語』のシリーズの感想も書いていないので何なんですが、放っておくと書くタイミングがなくなりそうなので、ちょこっと書いておこうかと。

タイミングとしては、この前の「猫物語 (黒)」までがどうやら第1期ということらしいので、ここから切り換えるのはタイミング的にはいいのかな。

このシリーズには、色々な女の子キャラクターが出てきていましたが、自分的には羽川 翼ちゃんが一番好きなのでということも理由です。まぁ圧倒的に彼女が好きなんですが、どうやら自分は知性派キャラに弱いようです。ツンデレや眼鏡属性もそれの一部ということで。

何だか話がずれてきたので、感想行きます。

まずは、出版社からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:

猫パーセント趣味で書かれた小説です。――西尾維新

“何でもは知らないけれど、阿良々木くんのことは知っていた。”
君がため、産み落とされたバケモノだ。

完全無欠の委員長、羽川翼は2学期の初日、1頭の虎に睨まれた――。それは空しい独白で、届く宛のない告白……<物語>シリーズは今、予測不能の新章に突入する!

これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異!

感想:

この巻から「化物語」シリーズの第2期ということらしいです。何が違うかというと、視点ですね。

1期のシリーズは、アニメでもお馴染みのように、基本的に阿良々木 暦の視点で、彼の語りで物語が進んでいきます。ですから、彼の物語といってもいいでしょう。

それに対して、この第2期というか、この「猫物語 (白)」は、基本的には羽川 翼ちゃんの視点、彼女の語りで物語が進んでいきます。羽川 翼の物語ですね。そこが大きな違いでしょう。恐らくは、これからもそれぞれのヒロインたちの視点と語りで、それぞれのヒロインたちの物語が綴られていくのでしょうね。

<以下、本の中身に言及している部分があります。ネタバレにはならないようにしますが、未読の方はご注意を>

さて、最初に書いたように自分は羽川贔屓です。なので、この物語は、実は読んでいて非常に苦しかったです。哀しかったです。

今までの物語の中で、羽川の存在自体が怪異な存在だということは、何回も書かれていました。それが猫のことを指していると、今まではずっと思っていたんですが、まさかこういうことだとは思いませんでした。西尾さんは、最初から考えていたんですかねぇ。

ただ、自分としては、彼女には最後まで「知っていることだけ知っている」羽川 翼でいてほしかった気がします。あれは、あまりにも羽川が可哀想な気がします。本人が納得している気がするのが救いですが。

できれば、阿良々木くんが羽川と付き合って、この先もずっと彼女を救って欲しかったんですが。まぁ、これは読者としてのエゴですね。きっと、この終わりの方が、彼女にとっては幸福なんでしょう。

う~ん。でもなんとなくオリジナルドラマCD 「佰物語」とは、辻褄が合わない気が。(苦笑)

次は、「傾物語」、八九寺 真宵ちゃんですか。12月24日もうすぐ発売ですね。ところで、アニメの「傷物語」はいつ?