S 「灼眼のシャナXXI」高橋弥七郎
電撃文庫 ISBN:978-4048700504

さて、なんと5日に出ていました。「灼眼のシャナ」21巻です。まぁ、電撃文庫は、いつも7日に出るのですが、それが日曜日だったので、ちょっと予想はしていました。

で、ちょっとびっくりしたのがあとがきの高橋 弥七郎先生のお言葉。どうやら、(伏せ字)次の22巻が最終巻のようです。となると、秋には本当にアニメの3期が来るかもしれませんね。

さてさて、20巻は盟主“祭礼の蛇”の代行体・坂井 悠二の復活から、フレイムヘイズ軍の敗退がメインテーマでした。そして、さらには「世界の歪み」の真の理由が、“紅世の徒”が“存在の力”を消費したためではないことが判明しました。

それを受けて、21巻では、悠二が『無何有鏡(ザナドゥ)』を狭間に創造するという行動に移るのでしょうか。

ということで、さっさと第21巻感想行きます。

ひとまず、出版社からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:

レイムヘイズと“徒”の行く末は──。御崎市にて、シャナと悠二の物語は決着する。

今、そこは間違いなく、世界の中心だった。

御崎市全域を覆う巨大な封絶。中天に輪を描く、創造神の黒い蛇身。その背に降り立った、緋色の凱甲と黒い竜尾で装う少年──創造神“祭礼の蛇”の代行 体・坂井悠二。

彼は、正面で向き合う少女に笑いかけた。紅蓮の瞳と髪を靡かせる、天罰神の契約者たるフレイムヘイズに。

「悠二」
「シャナ」

二人は、それだけを言い、それだけを返す。フレイムヘイズ兵団は敗れ、“紅世の徒”らが勝利し、彼らの楽園『無何有鏡』の創造が始まろうとする中、相容 れない二人は、互いのかける、次の言葉を待っていた。

少女の手には、身の丈ほどもある大太刀が握られ、少年の手には、片手持ちで幅広の大剣が握られる。
図らず、計らず、声が重なる。

「「──決着を──」」

感想:

ということで、21巻です。「とある魔術禁書目録」に抜かれましたが、長いシリーズです。

しかし、表紙のシャナカッコイイですね。でも、本編を読むと、この表紙は違うだろうって思っちゃいました。それは、読んでのお楽しみ。

余談でした。

さて、読み始めた最初は、フレイムヘイズ軍敗退後の世界情勢や『大地の四神』との交渉など、どうもイライラする内容が続いて今一つ乗り切れなかったんですが、御崎市決戦間際から猛烈に面白くなってきました。

前半のあれは、決戦の場に赴くメンバーを絞り込むための刈り込みですね。ゾフィーたちは、あれで決戦には赴けなくなりました。『大地の四神』は、まだ消化されていない伏線ですから、使わざるを得ませんし。

<以下、本の中身 に言及している部分があります。ネタばれには注意しますが未読の方はご注意を>

御崎市決戦をするためにもう一つ消化しておかなければいけないのが、御崎市に残った普通の人々のことでしょう。それも一応整理されていました。予想通り坂井家では、悠二はいなかったことになったのですね。坂井家パパが以前の失敗と言っていたのは、亡くなった悠二のお兄さんことでしょう。

そして、田中との決着も付けていました。オガちゃんと池は、当然“紅世”のことを知らないので、蚊帳の外です。

そして、『無何有鏡(ザナドゥ)』創造のための『大命詩篇』稼働、御崎市決戦へと向かうわけです。

決戦は、『炎髪灼眼の討ち手』シャナが、スーパーシャナになっているのと、悠二が闘いに慣れていないこともあって、互角の闘いを繰り広げました。『大地の四神』というか『三神』の闘いは、この際どうでもいいです。シャナと『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメル対、悠二と“千変”シュドナイの闘いは、お互いの策略もあって面白かったです。

ここでのポイントはいくつかありました。

一つ目は、吉田一美の参戦。

『ヒラルダ』というキーアイテムを持っているので、どこかで参戦するとは思いましたが、そうですか。まさかここに来て、『調律』と『逆転印章(アンチ・シール)』が伏線になっていたとは思いませんでした。そこから仕込んでいたのかよって感じですね。まぁ、ちょっと無理筋って気もしますが、悠二は彼女にもう一つ何か役割り与えるつもりのようなのでいいのかも。

二つ目は、“屍拾い”ラミーというか、“螺旋の風琴”リャナンシー。

確かに彼は、今まで“紅世の徒”でありながらもフレイムヘイズとの絡みも多いのですが、鍵を握る人物のようです。吉田一美とも旧知であり、意味ありげなことをつぶやいていました。『永遠の恋人』ヨーハンから授かった“虎の巻”を誰に渡したんでしょう。どこかに出てきましたっけ?

三つ目は、悠二の自我。

どうも、盟主と悠二は、一体ではないようで、悠二は自我を残しているようです。そこに、悠二は何かを仕掛けているようですが、なにをやろうとしているのでしょう。それを考えると、最後にその悠二の仕掛けが切り札になりそうな気もします。しかし、あの手紙についてのやり取りは、よかった。(笑)

四つ目は、小ネタ。

・シュドナイは、剛槍『神鉄如意』を手放しましたが、どう闘うんでしょう。
・“駆掠の礫”カシャのコルデーが出てくるとは。「ゾートロープ」で入手していたんですね。
・小型の『久遠の陥穽』である『揮拳の圏套』は伏線。それとも教授の趣味?
・『輝爍の撒き手』レベッカ・リードが出てこないのは?
・“彩飄”フィレスが寄越したというのは、20巻の最後の“徒”でしょうけれど、誰?

そして最後に、『ヒラルダ』。

いよいよ、吉田一美が決意をして使用するわけですが、恐らく、吉田さんは死なないでしょう。彼女の決意というか「愛」を確かめるためのブラフではないかと思います。もしくは、「愛」のない状態で使うと消滅する仕掛けだったとか。でないと、悠二の目的が分からないままになりそうですし。

しかし、なんとなくきちんとまとまりそうな雰囲気になってきましたね。自分としては、シャナや『大地の四神』の思いよりも、悠二の考えの方に賛同できるという感じですが、決着はどうなるのでしょうか。悠二のやろうとしていることが伏せられていることを鑑みると、結局シャナは負けて、というのがラストのような気もしますが。そうすると、フレイムヘイズが契約している“紅世の王”たちはどうなるんでしょう?

あぁ、もう次が待ち遠しいです。

・・・『大御巫(おおみかんなぎ)』“頂の座”能登ヘカテー様、生贄とはあんまりな。(号泣)

最終22巻の感想はここ

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http://d.hatena.ne.jp/nunnnunn/20101107/1289085167