B_2 劇場版 「“文学少女”」です。

「“文学少女”の今日のおやつ~はつ恋~」が、どうももう一つという感じがしたので、見逃していた劇場版「“文学少女”」です。5月のGW公開したやつですね。10館強の公開だったので、見逃されていた方も多そうです。

というか、やはり“文学少女”っていうと、小説版という方や竹岡美穂さんのイラストでないとと言われる方が多そうな気もするので、興行的にも苦戦するんではと思っていたんですが、大ヒットまでは行かなくても、まぁまぁの成績だったようですね。今のところは、黒字なんではないでしょうか。

ということで、「“文学少女”メモワール I -夢見る少女の前奏曲(プレリュード)-」がまぁまぁ良かったので見ることにしました。9/4~10は池袋で再上映があるようですし、感想を上げておきます。

あらすじは、ちょっとネタバレ危険だし、映画公開から時間が経っているので、公式からの引用にしておきます。

あらすじ:

文芸部に所属する井上心葉の望みは、何事もない平和な毎日。

“文学少女”を名乗る物語を食べる風変わりな先輩、天野遠子に振り回されながらも穏やかな毎日を過ごしていた。幼なじみの少女・美羽と偶然、再会するまでは・・・・・・。

謎めいた美羽の言動に翻弄される心葉。彼女が投げかけた「カムパネルラの望み」とは何なのか?

        過去の闇にとらわれた少女。
        過去の闇に立ち向かおうとする少年。

進むべき道に迷い、立ちすくみ傷つけあうふたりに、“文学少女”遠子が優しく温かく語り始める。

二人を待つ「本当の幸い」とは何かを----。

感想:

一目見たときの感想は、アラっ?でした。「“文学少女”メモワール I -夢見る少女の前奏曲(プレリュード)-」の感想の書き方を見てもらってもいいのですが、自分は、原作小説を頭からやるもんだと思い込んでいたんですね。ですから、「“文学少女”と死にたがりの道化」をやるもんだと思っていました。

プロローグこそそうだったんですが、本編が始まるといきなり時間が飛びます。そこで、この劇場版が「“文学少女”と慟哭の巡礼者」を原作にしていると気付いたんですね。あぁ、そうか、シリーズにしないのならば、そこを選ぶのは当然のチョイスですね。

で、アニメ本編ですが、ちょっと駆け足の感じはしましたが、ストーリー的には上手くまとめてあると思います。原作ファンとしては、ちょっと物足りない方がいらっしゃるかもしれませんが、アニメで初見という方には、充分楽しめる内容なんではないでしょうか。ただちょっと「空に似ている」の提示の仕方は不親切かもとは思いましたが。

原作ファンにとってはサブキャラ、特に千愛ちゃんや流人くんの扱いに納得行かないかもしれませんが、自分はそもそも原作の「“文学少女”と慟哭の巡礼者」での千愛ちゃんの行動はやりすぎだと思っていたので、エピソード的にはザックり行って良かったと思います。

あと、原作小説にあった宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の本歌取りですが、蘊蓄っぽい部分をちょっと削りすぎかなとも思いましたが、充分本編に絡んできているのでこれでいいんではないでしょうか。

ただ、自分がこれぐらいの尺で構成を考えるのなら、芥川 一詩くんの出番をもっとざっくりやって、『銀河鉄道の夜』の夜との絡みを厚くやると思いますけれどね。

で、結構誉めているように読めますが、がっかりしなかっただけで、良かったとは思っていません。というか、自分も小説版がかなり好きで、おまけに竹岡美穂さんのイラストが大好きなので、その落差でしょう。

せっかくプロダクションI.G.のスタッフが作っているんだから、もっと線の細かい少女漫画的な映像にするような冒険をしても良かったんではないかと、今更ながらに思います。ベタっとしてアニメ塗り的な映像がマッチしていない気がします。悪くはないのですが。

でもあのラストはだめだよなァ。あれを入れるのなら原作に忠実にやって欲しかったといっても「“文学少女”と月花を孕く水妖」をやっていないから仕方がないか。

しかし、声優さんは好き嫌いはあるでしょうけれど、頑張っていたと思います。特に美羽役の平野綾さんは熱演でした。水樹奈々様のななせちゃんの扱いは、原作のままかわいそうな位置でしたが。(苦笑)

◎アニメ版

OVA 「“文学少女”メモワール I」-夢見る少女の前奏曲(プレリュード)-
アニメ「“文学少女”の今日のおやつ~はつ恋~」

◎小説版(原作)

12◇文学少女見習いの、卒業。」
11◆「“文学少女”と恋する挿話集 3」
10◇「“文学少女”見習いの、傷心。」
9 ◆「“文学少女”見習いの、初戀。」
8 ◇「“文学少女”と恋する挿話集 2」
7 ◆「“文学少女”と恋する挿話集 1」
6 ◇「“文学少女”と神に臨む作家」下
5 ◆「“文学少女”と神に臨む作家」上
4 ◇「“文学少女”と月花を孕く水妖」
3 ◆「“文学少女”と慟哭の巡礼者」
2 ◇「“文学少女”と穢名の天使」
1 ◆「“文学少女”と繋がれた愚者」(+「“文学少女”と死にたがりの道化」 +「“文学少女”と飢え渇く幽霊」 )