P 『ペリカンロード』五十嵐 浩一

ということで、あまり読んでいる人もいないとは思いますが、昭和のマイベストコミックスの第3回目を書いておきます。第1回、2回と少女マンガだったので、今週は少年マンガをば。

で、今週はこれ。一時期、めちゃくちゃ嵌まっていました。絵的にも結構真似して書いていましたので、影響を受けています。

当時の少年キングは、確か『湘南爆走族』、『銀河鉄道999』など豪華連載陣を抱えていて、黄金時代だったんではないでしょうか。

まぁ、この漫画についても、当時の状況を説明しないといけないので、それは後で。

ということで、いきます。

マイベストコミックス:6位(今日の気分)
題名:『ペリカンロード』
作 者:五十嵐 浩一
発表年月:少年画報社「週刊少年キング」1982年~1987年

あらすじ:

バイクに憧れる少年渡辺 憲一は、「都立東高校」という進学校に通っていた。親にバレないようにこっそり免許を採って購入したバイクにまたがり、密かにバイク生活を送っていた。

そんな中、中学時代からの友人田川 しげるにそのバイク生活がバレたことから、カルーチャというグループを作ることになる。

そして憲一は、「フェルト・ヘルン・ハレ(FHH)」という族の起こした抗争に巻き込まれていきます。

感想:

ペリカンロードは、大きく分けて3つの物語に分かれる感じです。

1期目があらすじに書いた通りの学園ドラマって感じ。「ナベケン」憲一とカルーチャ結成辺りがコミカルに描かれています。

2期目がFHHを巡る暴走族の抗争です。暴走族の抗争というよりも、在日米軍子弟たちとの誤解から生まれたアイデンティティを巡る争いって感じです。とにかく、重く暗く熱い。たぶん一番人気があったのが、この辺りでしょうね。坂上さんが渋くてカッコイイ。

3期目が抗争その後で、元々は勉強のできる憲一の進学と恋愛についてが描かれています。自分は、ユニコが大好きでした~。

で、時代背景ですが、このころはバイクマンガが大人気だったと思います。
冒頭に書いた『湘南爆走族』や『ふたり鷹』としてなんといっても『バリバリ伝説』。

そんな中で、『ペリカンロード』が異彩を放っていたのが、とにかくおしゃれというかスタイリッシュだったことですか。

絵が上手くて、構図がカッコイイのはバイク漫画の条件なので当然としても、出てくる人達がみんなおしゃれなんですよね。バイク漫画と言えば皆、つなぎや革ジャンというなかで、まずそれらの着こなしがカッコイイ、さらには出てくる女の子たちがたぶんJJ辺りを参考にしている感じでおしゃれでした。特にユニコは、よく真似して描いていました。もう描けないけれど。

あとは、思想ですね。特に2期以降。
バイク漫画の中で暴走族が出てくると、抗争や走り屋などいわれのない争いが多いんですが、『ペリカンロード』は皆争いたくはないけれど、自分の居場所を守るため仕方なく死地に赴くって感じで非常に重いです。
坂上さんとマキの関係や、坂上さんと彼を見送る憲一の最後の会話など最近の暴力優先の暴走族漫画とは一線を画すものがあります。
絵はカッコイイんですが、暴走族の抗争が決してカッコイイものではなく辛く苦しいものだと描いているのがいいんだと思います。軽い言葉ではなく人生ですね。

絵的にもたぶん今でも古く感じさせないと思いますので、最近の暴力や抗争中心の族漫画を読んでいる人にも読んでみてもらいたいですね。まだ文庫で買えるんじゃないかなぁ。

『湘南爆走族』もコメディ漫画として楽しく読んでいましたが、結構前に処分してしまいました。でも、『ペリカンロード』はどうしも処分できずにまだ家の本棚に並んでいます。それは、やはり考えさせられるものがあるからだと思います。

いや、やはりユニコが大好きだったからかも。(苦笑)

あ、実写映画化されていますが見てはいけません。別物です。(怒)

■昭和のマイベストコミックス
1:『坂道のぼ れ!』高橋亮子
2:『少年は荒野 をめざす』吉野朔美
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6:『ペリカンロード』五十嵐 浩一
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