D 小説版「電脳コイル 12」宮村 優子、磯 光雄
トクマ・ノベルズEdge ISBN:978-4198508647

6月発売が8月2日発売に伸びた小説版「電脳コイル」の12巻です。買ったのは、実は7/30でしたが。(苦笑)

最近ディズニーXDでアニメの再放送をしているので、ちょこっと見てしまい、結局録画をひっくり返して見ているという情けない状態です。(苦笑)

さていよいよ大詰めが近づいた『電脳コイル』ですが、次の13巻がラストらしいです。らしいではなくて、作者の宮村さんがここで書かれているので、確かでしょう。寂しいものがありますが、愉しみにしておきます。

ということで、小説版「電脳コイル」12巻感想いきます。

出版社からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:

ついに「声」と対面したイサコ、猫目と再会したタマコは、《メガネ》を巡る最後の冒険へとかり立てられてゆく。

そんな中、メガばあ不在のメガシ屋が襲撃され、その背後にイサコの存在があることを確信するヤサコ。

ヤサコとイサコ、決戦のときが迫る――!

感想:

前巻で、イサコと信彦の関係が違うことがわかった時点で、小説版のエピソードの本線はアニメ版とは違うということですね。ハラケンも意識を失ったままですし。

こういう構成にした大きな理由は、おとなの介入を排除しなかったことにあるのでしょう。メガマス社のことです。アニメでは、メガマス社の位置付けが、結局曖昧なまま終わっていますから、それを避けたかったのでしょうね。

<以下、小説の内容に言及するところがあります。ネタバレはしないつもりですがご注意を>

結局、アニメ版では悪意というものを可能な限り排除していく形になっています。猫目の行動理由にしても、悪意というよりも、自分の父親のためですし。

けれども、小説版では、既にイイジマとかメガネ流民とか、悪意が存在することが繰り返し描かれています。電脳眼鏡の年齢制限も結局この悪意を示すために必要だったのでしょうか。どうして悪意が必要なのかというと、ヤサコとタマちゃんのことにつながるんでしょうか。

どうしてヤサコが大黒市にやってくることになったのか。アニメではサラッと流されていた部分を深堀りすることになるのでしょう。結局そういった悪意と立ち向かうことで、本当の強さが示されるのでしょう。

アニメ版では、イサコを中心にして痛みに立ち向かっていく強さを示そうとします。そしてイサコの強さに憧れて(?)ヤサコは強くなります。

それに対して、小説版はイサコの弱さも見せることで、またヤサコが自分の罪(?)を認めることでお互いを認め合うことになります。アニメ版では、どうしてイサコがヤサコをあんなにも気にしたのかが分かりませんが、小説版ではそれを信彦がイサコに問いかけます。

イサコは自分弱さ、優しさが故に信彦のことを捨てきれないため、またヤサコはタマちゃんの事件から逃げ出した自分の弱さを断ち切るためにぶつかり合います。その先に答えが待っているのでしょうね。どうして、ヤサコとイサコがぶつからないといけないのか、それが答えなんでしょう。

しかし、猫目。アニメ版の猫目の役割りが小説版のミスリードを誘うための伏線になっているとは思いませんでした。

さてさて、ラストはどういう決着になるのでしょうね。このままアニメ版の25話26話の展開にはなり得ないでしょうから。結局眼鏡を外すことが子供からの脱却を示すとして、眼鏡を捨てきれない信彦やメガマス社は子供のママということなんでしょう。その辺りが小説版のテーマになるのかなぁ。

ところで、ヤサコパパが鍵を握っているのかなぁ?アニメ版とは別人になるのではないかという気もするけれど。あと、ハラケンに活躍の場はあるのでしょうか。(苦笑)

以前のお話しやアニメ版の感想はこちらのアーカイブへ。

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