S_2 「灼眼のシャナXIX」高橋弥七郎
電撃文庫 ISBN:978-4048680073

「灼眼のシャナ」の新刊発売です。いつものように、電撃文庫は10日発売といいながら7日店頭出荷です。と、18巻と同じ書き出しですね。

前の18巻が2月発売ですから、約7ヶ月ぶりの19巻です。なんとなく、のいぢさんの画集といい、オリジナルDVDの発売に合わせたという感じもしますね。

ということは、ひょっとすると次の20巻は、今回よりも早く出てくれるのかもしれませんね。ちょっと期待しておきます。

ということで、さっさと感想行きます。

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ということで、出版社からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:
私は、この最強の自在法で挑んで、悠二を倒す。

『大命』を目指す“蛇”坂井悠二を追い、『詣道』に突入したシャナ。
先代『炎髪灼眼』に優るとも劣らない力を覚醒させた彼女は、カムシン、ヴィルヘルミナ、レベッカら強大なフレイムヘイズと共に、決戦に備え突き進む。

そこに突如、茜色の炎が立ちはだかった。それは、最強の“殺し屋”サブラクによる開戦の烽火。

一方、ゾフィー率いる兵団の活躍により、『星黎殿』はついに陥落寸前にまで達していた。
その異常事態に自軍の危機を察した[仮装舞踏会]総司令官デカラビアは、意外な方策を採り……。

フレイムヘイズと“徒”の一大決戦、その決着の行方は……!!

感想:
う~ん、18巻がシャナの復活ということで、異常な盛り上がりだったのです。19巻は『創造神』“祭礼の蛇”の復活がテーマということで、いよいよということだったのですが、思ったよりも盛り上がりに欠けました。というか、やはり“祭礼の蛇”坂井悠二が分かりにくいからでしょうかね。

<以下、本の中身に言及している部分があります。ネタばれには注意しますが未読の方はご注意を>

シャナが闘う理由があれだったのもどうでしょうね。それで、シャナが“祭礼の蛇”をぶち倒すというわけにも行かないですから。ただ、最後のシャナのアレはちょっと良かったですね。まさかそう来るとは思いませんでした。

しかし、もう一つ気分的に盛り上がりに欠けたのは、あの人(?)の扱いでしょう。結局最強のままだった。“壊刃 ”サブラクです。18巻の引きがそういう意味だったとは~と思える19巻のプロローグから、さらにはエピローグも奪ってしまって、誰が主役やねんという感じでした。やはりここは、主役二人を盛り上げて欲しかったなぁ。

とはいえ、この19巻で一番目立ったのは、やはり『震威の結い手』“払の雷剣”のフレイムヘイズ、ゾフィー・サバリッシュですね。『肝っ玉母さん(ムッタークラージェ)』カッコいいです。あのドロップキックは最高ですね。ただ、“淼渺吏”デカラビアとの最後の場面は、もうちょっとあっても良かったですか。

あと、シャナ友達マサさんのお待ちかね、『極光の射手』キアラ・トスカナと『鬼功の繰り手』サーレ・ハビヒツブルグも登場しましたね。まぁ顔見せ程度でしたが、この先どう戦局に絡んでくるか愉しみです。

戦局に絡んでくるといえば、『弔詞の詠み手』マージョリー・ドーが復活しそうです。やはり、どうやらフレイムヘイズ側の切り札的な扱いのようですね。佐藤共々、どう登場するのか愉しみにしましょう。

あ、もう一人“嵐蹄”フェコルーは、やはり生きていました。ゾフィーのドロップキックを『マグネシア』で防いだときには感動しました。やはり、自分が彼を贔屓しているのが分かりました。(汗)

さて、18巻当初は圧倒的かと思えた[仮装舞踏会]でしたが、フレイムヘイズの思わぬ反撃で戦況は混沌として、まぁああなったのですが、この先どうなるんでしょう。“祭礼の蛇”坂井悠二の目的が分からないのですが、どうも彼の目的と[仮装舞踏会]の目的は合致していない気がしてきました。ただ、彼がフレイムヘイズ側についてしまうと『創造神』と『破壊神』が両方ともついてしまうことになるので、それはありえないでしょう。

となると、個人的な予想ですが、“祭礼の蛇”坂井悠二の目的は、シャナのフレイムヘイズからの解放のような気がするんですよ。そのために『創造神』の力を利用する。ただ、それだけで人類を的に回すとも思えないので、その解放とは世界を分離というか行き来できなくすることではないかと思っているのですがどうでしょうか。

ということで、次巻が待ち遠しいなぁ。

あ、そういえばもうすぐ10/23に、OVAシリーズ『灼眼のシャナ S』が発売ですね。

※注意:TBはフィルタに掛かると表示されないようです。エラーがない限り、恐らく届いていますので、別途承認することで表示されます(言及リンク頂くとましなようです)。ご容赦願います。