A1 「あまんちゅ!」(1) 天野 こずえ
マッグガーデン ISBN:978-4-86127-642-2

天野こずえ先生の大人気シリーズだった「ARIA」が終わってもう1年半。
待ちに待った新刊の登場です。

まぁコミックBLADEの連載で確認したりしているので、目新しいというわけではありません。それでもたぶんずっと買い続けるだろうシリーズなので、感慨深いものがありますね。できれば「ARIA」のように、沢山のファンが楽しめる作品に育ってくれることを期待しております。

キャッチフレーズは、「日常、ときどきダイビング」ということで、一応はダイビング漫画ということでよいのかな?

それでは、感想行きます。

ということで、出版社からあらすじを引用っと。

あらすじ:

感動の「ARIA」グランドフィナーレから一年半…天野こずえが満を持して贈る、"新たな蒼の物語"始まります。

FUN for ALL.ALL for FUN.

感想:

いや、それはあらすじになってませんねぇ。ちょっと補填しておきます。

伊豆地方に住む、小日向 光(通称「ぴかり」)ちゃん。彼女の趣味はダイビングで、自分が出会うすべてを楽しむことの達人です。

そんな彼女と偶然出会ったのは、大木 双葉(通称「てこ」)ちゃん。高校入学をきっかけに東京から伊豆に引っ越してきます。彼女は、引っ込み思案のために友達を作るのが苦手で、東京の友達との携帯メールを頼りにしています。

そんな二人の出会いと、高校への入学、さらにはダイビング部(仮)入部までがこの巻で描かれています。

二人が主人公だとは思いますが、描写の主な視点や主観は「てこ」ちゃんに置かれており、実質的な主人公は「てこ」ちゃんということになりそうです。

というのも「ARIA」では三人娘は「ペア(見習い)」、「シングル(半人前)」と同じような位置をたどるわけですが、「あまんちゅ!」では「ぴかり」ちゃんは既に上級者なので仕方がないですね。さらには、こと「ダイビング」については読者もおそらくは「てこ」ちゃんと同じ位置づけなので、どうしても彼女視点にならざるを得ないのでしょう。

ということで(?)、恒例のサブエピソード1行コメントを入れておきます。

Entory01 少女と海
「ぴかり」と「てこ」ちゃんのすれ違い(?)話。主役は「トン汁」。ばぁちゃんの「海を見なくちゃ」がカッコいい。

Entory02 夢ヶ丘高校   
実質的な第1話。高校入学のお話で、火鳥せんせ登場。

夢ヶ丘高校の名前といい、火鳥真斗といい、『浪漫倶楽部』と世界続きってわけですね。

Entory03 学校の時間 
さすがに高校入学でこれをされるとどうかなぁ。で、ここから「てこ」ちゃんが本格始動。

Entory04 宙のパッセージ 
実はまだ入学初日。「ぴかり」に付いていく「てこ」ちゃんの気持ちを図りかねたりしています。

Entory05 桜並木 
天野さんお得意の四季を取り入れた物語。これはこれで好きです。

Entory06 てこぴかり 
「ぴかり」と「てこ」ちゃんが本格的にお友達になるお話。ちょっと恥ずかしいのは、「ARIA」と同じ。

全体的には、絵がまたちょっと変わったかな?って気がします。でも、悪くはないです。とりあえず新シリーズ、長く楽しみたいと思います。

「あまんちゅ!」(2)の感想はここ
「あまんちゅ!」(3)の感想はここ

「ARIA」コミック版の感想はここ