D小説版「電脳コイル 7」宮村 優子、磯 光雄
トクマ・ノベルズEdge ISBN:978-4-19-850805-0

小説版:電脳コイルの7巻目です。あれ?12/2 発売?28日に売っていましたよ。
どうやら、3ヶ月おきに出ていたのが、作者の宮村さんの本業である脚本家作業が忙しくなったため遅れたようです。その辺りは『三番目のユウコ通信』に書かれています。

それはそうと、表紙にちょっと違和感。特にイサコの顔の顎の辺りかな?

ということで、感想行きます。

出版社からあらすじを引用しておきます。

あらすじ:
ヤサコを目の敵にしてつけ狙う《三人組》、イサコに心酔する“信者”たち……

ますます不穏な空気に包まれる大黒市から、イサコの姿が消える。

イサコの行方を捜すヤサコたちの前に、二度目の赤い柱――“合図”が立った!

感想:
6巻のラストで、カンナのアレが出てきて、すごく気になっていたのですが、待ちましたよ~。

5~6巻辺りから、すごくオリジナル展開をしていくんですが、この巻はまるまるオリジナルって言ってもいい感じですね。

<以下、小説の内容に言及するところがあります。ネタバレはしないつもりですがご注意を>

思うに、アニメ版の前半は、子供たちの物語だったのですが、後半はヤサコとイサコの物語だった気がします。小説版では、それを良しとせずに、周りとの人間の関係を維持しながら、厚みを持たせようとしているのでしょうか?

たとえばデンパですが、アニメでもメタバグの音楽が聴ける存在として描かれていますが、それだけですよね。その先に重要な役割があるわけでなく、終盤には存在感も薄れます。でも、7巻では、かなり重要な役割りを与えられ、彼の表面には出ない強さが垣間見れます。

また、この7巻では、ヤサコもイサコもあまり活躍しません。というか、第三者視点の色合いが強くなっているからでしょうが、どうも満遍なく子供たちを描こうとするため心理描写が減って誰かに感情移入しにくくなっている気がします。特にイサコの登場場面が少なかったのが残念。個人的には、《三人組》が余計に思えるんですが。

アニメ版のヤサコとイサコの物語が好きだったので、あまり広がりすぎて、その部分が薄まるのはいやなのですが、子供たちの成長物語としてはその方が健全ですよね。まだまだ小説は続くようなので、この先にアニメと同じ展開に収束していくのかもしれませんが。

それはともかく、7巻は、《三人組》の事件に決着を付けた巻でした。でも、あの新しい少女の登場で事件が同展開していくのか予想が付かなくなっています。とにかく女王とならざるを得なくなったイサコが追い詰められて行っているのは確かなようなので、心配ですね。ただ、アニメ版よりも仲間が守ってくれている分孤立感がないので、読んでいて苦しくなるような感じではありません。アニメ版のイサコの方が見ていて苦しかったかも。

追い詰められて行っているといえばオバちゃんタマコもそうなのですが、彼女の方は、まだアニメと同じ方向な感じがします。心理的には、最初の四人への思いが強く描かれているのでキツイ感じがしますが。

さて、小説で強調されている「京子」の電脳感知能力ですが、あれはなんでしょうね?この先キーになってくるんでしょうか?しつこく繰り返されるので、意味があると思うのですが。

あと、マリリン・マリーンが7巻には出てきませんでした。これは何か意味があるのかなぁ?

ということで、宮村さんの『三番目のユウコ通信』に書かれていた、ポイントとなる三角というのは、ヤサコとイサコとサトコの三角関係ですか?他に何か三角ってあったっけ?

次は春ですか。今回間が四ヶ月だったので、3月くらいですか?待ってますよ~。

あと、yamahusaさんに情報をいただいた「もうひとつの物語」読みたいなぁ。『電脳コイル企画書』買おうかなぁ。