Lasn_msb 「真実の瞬間―SAS(スカンジナビア航空)のサービス戦略はなぜ成功したか」ヤン・カールソン
ダイヤモンド社 ISBN:9784478330241

たまにはまじめな本も書いてみようという試み(苦笑)。
自分のビジネス上のパイブルの一冊です。
1990年初版ということですから、15年以上も前の本ですが、今でも顧客戦略やカスタマーサービスを考えるときに必ず出てくる本ですね。「真実の瞬間」という言葉もビジネス用語になっている感があります。

ということで。

内容紹介:
顧客と出会う最初の15秒で、最大満足を提供せよ!
失速寸前のスカンジナビア航空の業績を急浮上させた男が語る斬新な経営哲学。

感想:
基本的には、CS(Customer Satisfaction)=顧客満足に冠する経営本だとは思います。
しかし、一般社員、中間管理職、経営陣、誰が読んでも何かを得ることができる本でもあります。

「真実の瞬間」とは、最前線の従業員が顧客に接する最初の15秒ことを指しています。企業の印象は、その最初の15秒で決まってしまう。だから、その15秒で自分の会社を選んでもらうために、最適なサービスを提供するためにどうするか。そこに、権限委譲と組織のフラット化などの改革が必要だった、というとことが本論でしょうか。

このように書くと、サービス業や営業マンを組織する管理職向けの本に読めますが、顧客本位、ホスピタリティというのは、全ての企業人(もちろん公務員も)持つべきものであり、この本の中の事例にもそれが見て取れます。
製造業だろうと、研究職であろうと、顧客を意識しない仕事など、うまく行くはずがありません。

そういう意味では、経営書でもあり啓蒙書でもあると言えます。

現場への権限委譲というと、現場の暴走やトラブル隠しなどをあげつらい、笑う人もいますが、それはリスクマネジメントの世界。顧客本位や権限委譲と相反する定義ではありません。

全ての業務はサービス業になる。この本で書かれていることの重要さは、20年近くも経った日本企業や社会保険庁の失態で、充分証明されていると思います。
また、如何に日本社会が遅れていたかも。

是非に。