B_2 「“文学少女”と月花を孕く水妖(ウンディーネ)」野村 美月
ファミ通文庫(エンターブレイン) ISBN:978-4-7577-3918-5

いよいよ終幕が近づく“文学少女”シリーズです。
この『ライトノベルがすごい!』でも2位でした。
今回は特別編らしいですが、どう特別編なのでしょうか?サブキャラに光があたるのかな?それとも短編集とか。

ということで楽しみにしていた、“文学少女”シリーズの新刊です。

例によって、あらすじを出版社から引用します。

あらすじ:
夢のようなひと夏の思い出を描く、“文学少女”特別編!

『悪い人にさらわれました。着替えと宿題を持って、今すぐ助けに来てください』――そんな文面で呼び出され、貴重な夏休みを姫倉の別荘で過ごす羽目になった心葉。

“おやつ係”として呼ばれたはずが、麻貴の挑発に乗せられた遠子に引きずられ、昔屋敷で起こったという惨劇の謎解きをする羽目になり――!?

不敵に微笑む麻貴の望みとは? 自らの“想像”に心を揺らす“文学少女”の“秘密”とは――?

感想:
あぁ〜、表紙の“文学少女”遠子先輩がセーラー服でない(号泣)。

それはさておき、結局何が特別編なのでしょうか?
つらつらと考えるに、学校の文芸部でのお話でないんですね。なので、特別編なのでしょう。表紙もそうですし(汗)。
でも、特別編といっても、重要な予告が入っているので、読んでおく必要がありますです。

今回の本歌取りは、泉鏡花『夜叉ヶ池』です。
ごめんなさい、初めて読んだことがないお話にあたってしまいました。鏡花、タイミング外して『草迷宮』位しか読んでいないんです。なので、ちょっといつもより楽しみ減って感じです。
ただ、泉鏡花については、有名な作家で予備知識が十分あったので、まだ救われました。

問題は、ウィンディーネです。

まぁ、それはさておきお話ですが、時系列的にはかなり前になっており、2刊目の「“文学少女”と飢え渇く幽霊」の次になります。なので、結構前のお話で、思い出すのに苦労しました。
一応、冒頭の挿絵にエミリー・ブロンテが引用されていて、繋がりが示されていますが、多分誰も分かりませんって(苦笑)。

ストーリー的には、今まで裏方的な扱いだった麻貴さんのが主役です。

それはさておき、展開的には、前回のように変格的なものではなく、最初にきちんと謎が提示され、“文学少女”遠子先輩の憑き物落としで幕を引く正当派になっています。

謎的には、今までにない大きな事件なので、一番ミステリになっているんではないでしょうか。
しかも、××にきちんとヒントが書かれておりそれが最後にきちんと説明されています。

といっても、それが分かる人はほとんどいないでしょうが。

<以下、本の中身に言及している部分があります。未読の方はご注意を>

藍麦的には、一応同一人物だっていうのは予想がついたんですが、それだけでした。それ以外は、遠子先輩に説明を受けて分かりました。

でも、海外留学は、普通逆に考えるよなァ。海外留学しているんだから、殺人の方がミスリードだと。

それはさておき、最後のアレはどう考えればいいんでしょうね。素直に採れば、遠子先輩が次でいなくなるってことでしょうか?

ああぁ、気になる〜〜。