1ogvn7vx 「ムシウタ 00.夢の始まり」岩井 恭平
角川スニーカー文庫 ISBN:978-4-04-428818-1

アニメ放送に合わせたように出版されたムシウタです。
今回は、大助と詩歌の出会いというか、詩歌が虫憑きになる過程を描くお話です。
でも、アニメが今一つな感じなので、ちょっとインパクトは小さいかな。

どちらかというと、佳境のお話を早く進めて欲しいんだけれど。

ということで、出版社からあらすじを引用&修正します。

あらすじ:
“かっこう”初の任務は、特環の局員を尽く殲滅した化物“ふゆほたる”を捕獲すること。しかし追いつめた“ふゆほたる”とは、同じ歳の少女だった――! 

すべての始まり、それは最高で最悪のボーイ・ミーツ・ガール

感想:
今回は、中編2編です。ムシウタのヒロイン二人、詩歌と利菜の始まりの物語です。

『夢の始まり』
“かっこう”と“ふゆほたる”の運命の出会いを描くということですが、どちらかというと詩歌の始まりの物語ですね。
読んでみると、アニメでネタに使われている話ですね。それなら、アニメの開始前に出してほしかった。スニーカーには既に掲載済みということですが。

“なみえ”がむしばねに入るきっかけは利菜ですが、本当の原因が描かれていて、これは嬉しかったですね。

『夢の黄昏』
利菜の始まりの物語ですね。ネタバレになるので詳細は伏せますが、既に提示はされていますが、利菜の重要な最初の事件が描かれています。分かってはいても、あそこでそこまでする必要はないのではと思ってしまいます。
それはともかく、“アイジスパ”や“センティピード”の昔が分かってちょっと嬉しかったです。“アイジスパ”と利菜の関係は、こういうことだったのですね。


どちらにしても、今は二人の少女と“センティピード”の未来が分かっているので、非常に苦い味わいです。

でも、これからムシウタを読む人は、どうするのでしょう。これを先に読んでしまうと、『ムシウタ 01』をほんとうには楽しめないんじゃないかなぁ。
個人的には、01の後で、00を読んで欲しいところです。