Hextd4bg 「図書館危機」有川 浩
メディアワークス ISBN:978-4840237741

「図書館戦争」「図書館内乱」の続編の登場です。どうやら4部作らしいので、あと1冊楽しめるようです。
今回は、図書館というよりも図書隊を危機に陥れるような事件が勃発します。

草刈鷲士さんにネタを振っていただいたので、取り急ぎ新刊の感想をば。

出版社のサイトからあらすじを引用します。

あらすじ:
王子様、ついに発覚! 山猿ヒロイン大混乱!
混乱のあまり現場をひっちゃかめっちゃかに!?
一方、玄田のもとには折口からの出版事情の揉め事相談が。
出るか伝家の宝刀・反則殺法!
――― そしてそして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!?
そこで郁を待ち受けていたものは!?
終始喧嘩腰で 『図書館戦争』 シリーズ第3弾、またまた推参!

感想:
前半は、あらすじほど笠原郁が活躍するわけではありません。

例によって短編集の色合いが強く、独立した物語りっぽく進みます。今回は、手塚、折口が主役というところでしょうか。特に手塚は、兄が全体のキーパーソンになっているので、活躍の度合いが増していますね。堂上よりも目立っているのではないかなぁ。

とはいえ、前巻のラストで郁の王子様の正体がばれたので、それを踏まえて二人の関係がどうなるかが、物語り全体の縦軸になっています。知る権利や言論の自由と恋愛が同じ次元で語られるのが、月9っぽいと言われる所以でもありますが、それは変わりません。あまり重くならずにすいすい読めるところが良くも悪くもライトノベルスですね。

藍麦としては、前半の盗撮騒ぎよりも、後半の戦闘の前での郁の両親との激突部分をもっと深く書いてほしかったです。ということで、恋愛にあまり重心を置いてほしくないと考えているのですね。

<以下、本の中身に言及している部分があります。未読の方はご注意を>

ただ、賛否両論というより感動したという人の方が多そうですが、玄田のあの行動は許せません。部隊長としても失格です。まさか撃つとは思わなかったという発言でもあればまだ良かったのですが、信念を持っての行動とするならば、殉死を美化するようで共感できません。
全体として、武力抗争を許容するというか勧めているような論調が強いシリーズなので、元々それが鼻についていたのですが、ちょっとやりすぎではと思ってしまいました。無抵抗の扱いについても同様です。

あと、最も気に入らなかったのが、柴崎麻子の涙ですね。彼女は、涙を見せてはいけない。陰で泣いたとしても、人前で涙をこぼしてはいけない。そういうキャラだと思います。

えらそーなこと書いておいて、結局そこかいというお叱りは甘んじて受けます。ええ、藍麦は麻子派なので(滝汗)。