S_8 「灼眼のシャナ XII」高橋弥七郎
電撃文庫 1217 ISBN:4-8402-3304-7

11巻が出たのが、11月末でしたっけ。なんだか微妙にいいところで、次に続くにされていたので、待ちくたびれましたよ。

11巻では、それまで散々[仮装舞踏会(バル・マスケ)]との対決を匂わせておきながら、突然”彩飄”フィレスとの邂逅(激突かな)に舵を切って驚かせたわけですが、実はこれは必然だったわけです。

悠二の中の『零時迷子』に閉じ込められている物を明確にさせないと、皆(“彩飄”フィレス、『弔詞の詠み手』マージョリー姐さん、『万条の仕手』ヴィルヘルミナ)動けなくなっているからですね。

ちょっとあらすじを紹介しておきます。
「御崎高校の年に一度の学園祭『清秋祭』のメインイベント『ベスト仮装賞』発表の舞台上、『炎髪灼眼の討ち手』シャナは自分の気持ちを悠二に伝えようとする。

しかし、そんな彼女の行動も突如として“彩飄”フィレスの顕現で妨害される。

そんな中、悠二が展開した自在法「封絶」、その炎の色は銀色だった。」

ということで、ここからはお決まりのものを入れておきます。

<以下、本の中身に言及している部分があります。未読の方はご注意を>

12巻は、平穏な日常を描いていた11巻の最後の急展開を引き継いで始まります。
ストーリー的には、なんだか格闘シーンは多いのですが、全体の構成的には11巻と似ていて、実は最後のどんでん返しも予想がついていました。まぁ、作者的には、同じ構成を使っているように見せて、線の繋がりではなく多点からの集約という違いを見せたかったのかもしれませんが。

それはさておき、今回の大きなポイントは、悠二の“戒禁”がすべての人に向けられているということで、銀の炎の意味がますます不明になったように見えるということでしょうか。

“彩飄”フィレスが悠二の銀にやられたのなら、悠二はどうなるんでしょうね。もうヨーハンは銀に喰われてしまっているのでしょうか?
さぁて、取り敢えずそろそろヨーハンか銀を取り出さないとストーリーが進まないので、次辺りでなんとかしてくれそうですが、次回はしばらくお待たせとのことですね。

残念。