Pjfmas2g 「涼宮ハルヒの陰謀」谷川流
角川スニーカー文庫 ISBN:4044292078

今や角川スニーカー文庫の大看板となった感がある「涼宮ハルヒ」シリーズの最新刊です。

簡単に「涼宮ハルヒ」シリーズを説明しておきます。

第一巻の「涼宮ハルヒの憂鬱」は、第8回スニーカー大賞〈大賞〉受賞作 です。シリーズ全体の設定は、こんな感じ。
『普通のことを嫌い、常に変わったこと珍しいことを探し求める涼宮ハルヒ。入学の挨拶で、「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者 がいたら、あたしのところに来なさい。以上」とまで言う始末。そんな彼女と高校で同じクラスになった”キ ヨン”こと俺。いつの間にかハルヒのペースに巻き込まれ、”俺”の日常は、超常になっていました。そう、宇宙人の長門有紀、未来人の朝比奈みくる、 超能力者の古泉一樹とSOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒ団) を結成することになっていたのでした。そのハルヒを中心として展開するどたばたを描くSF小説です。(ですか?)』

ということで、なんの こっちゃ、通常のべたべたのライトノベルぢゃないかって感じですが、実は一味違います。ネットでは、「メタSF」という声もありますが、確かに当たってい ると思います。ただ、地の文と語りを混在させる書き方や(恐らく)意識して時間軸を混乱させる構成、数学的なアプローチの多用など、それだけでない新しさ があります。

その分読み手を限定するイメージがあるのですが、それを萌えキャラたちが補っています。一人称で描かれるため、サブキャラた ちに感情移入しにくいはずなのですが、皆(古泉を除く[E:smile])人気があるようです。ちなみに藍麦はなんといっても朝比奈みくる一押しです。[E:smile] ということで、ついにアニメ化です。

で、「涼宮ハルヒの陰謀」です。

<以下、本の中身に言及している部分があります。未読の方はご注意を>

注 意しなくてはいけないのが、この本は「涼宮ハルヒの消失」を読んでいない人、内容を覚えていない人にはチンプンカンプンだろうということです。
まぁ、 これだけでなくこのシリーズ自体が以前の巻のネタを伏線として平気で使ってくるんですが。

で、内容ですが、なぜか8日後から時間遡行して きた朝比奈みくるちゃん、なぜ彼女は戻ってきたのかをメインに展開する話で、みくるファンにとっては面白かったです。ただ如何せん長い。どこかで「今まで にない長さ」を売りにしていましたが、濃く長いのではなく冗長です。もう少し余分な部分を刈り取って、種明かしまでを詰めてくれれば☆四つだったのに。ただ、日常をだらだら描くのもこのシリーズの特徴なんだけれどね。

今 回は、新しくというか「消失」で朝倉涼子がでてきた辺りでそれとなく示されていた「敵」が本格的に出てきます。今後は、その敵との対峙がメ インになって行くのでしょう。でも、そうすると、他のライトノベルと変わりがなくなってくるようで、おねおねと日常を描く方がいいんぢゃないかなぁなんて 思ってしまいました。[E:wink]

あと、主人公のハルヒをもう少し目立たせた方がいいんぢゃ ないかなぁ。[E:shock]