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ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note- 3話 「雷鳴と地下迷宮」
Thunder and the Underground Labyrinth

この夏のアニメで、個人的に一番期待している『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 ‐魔眼蒐集列車(レール・ツェッペリン) Grace note‐』です。

京アニの件は、ここでは書きません。

「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」は、ざっくり言いますとFateシリーズのスピンオフになります。「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」は、時間軸的にはFateシリーズの第四次聖杯戦争と地続きになりますし、登場人物もそこに深く関わっています。そこが物語の基盤とはなってはいるんですが、かといって、そこを知らなくても十分楽しめる内容にはなっていると思います。

原作者は「レンタルマギカ」の三田誠さんです。
伝奇的要素を得意とする方で、細かい設定をしっかりと作り込むところに特徴があります。なので、結構蘊蓄とか専門用語とかが出てきて、非常に興味深いです。しかも、ミステリ要素が強い作者さんなで、原作では伝奇的要素とミステリがうまく盛り込まれていて面白いです。

先週の第2話も1話に続いて原作にはないお話しでした。内容は置いておいて、事件簿の背景といいますか世界観・舞台設定を説明する回だったかという感じです。魔術師とはどういう存在なのか、そしてウェイバーくんがどういう風に謎を解明し、そして犯人の魔術師は当然ながら簡単にお縄にはならないので、どう事件をたたむのかが見られた回だったかと思います。

本格的な、事件簿としての動きは、今回からでしょうか?

ということで、ロード・エルメロイⅡ世の事件簿3話 「雷鳴と地下迷宮」、感想を書いておきます。
原作は、小説版を読んでいます。なので、気をつけますがネタバレが混じる可能性があります。
コミックスは、読んでいません。

あらすじ:(公式から引用
教室で騒がしく繰り広げられるのはいつもの現代魔術科の光景と思いきやロード・エルメロイⅡ世の様子がおかしい。聴講に来たルヴィアがグレイにその理由を尋ねると、お気に入りの喫茶店が休業状態になったためだという。
このままでは仕事が捗らないと喫茶店へ事情を聞きに向かったロード・エルメロイⅡ世だが、調査に入った地下水道で不気味な影に襲われてしまう。
調査から一向に戻らない彼を心配したグレイは、フラットとスヴィンに助けを求める。

2019072101感想:
第三話ですが、エピソードとしては今回も、オリジナルでした。

オリジナルが続いていますが、時系列としてどうなのかというのが気になっていました。今回、ストーリー中にルヴィアが登場し、さらには「剥離城アドラ」のことに言及したので、少なくとも原作の第一巻である「剥離城アドラ」については、すでに終わっていてそのエピソードはやりそうもないということがわかりました。

このアニメのサブタイトルが「魔眼蒐集列車 Grace note」なのですから、そこに向かって進んでいるんだとは思うのですが、「双貌塔イゼルマ」も終わっているとすると、ちょっと寂しいかも。中編的なエピソードもはさんでほしいところなんですけどね。

さて、第一話はロード・エルメロイⅡ世自身のお話、第二話はロード・エルメロイⅡ世とグレイちゃんのお話しとも採れるかと思うのですが、この第三話は、ロード・エルメロイⅡ世と彼のクラスの生徒たちなど、周りの人間との関係を描いたようなエピソードでした。
その中でも、特にフラットとスヴィンについて描いたという感じですか。フラットの能力と、スヴィンの性格辺りが描かれた感じですね。
さらには、先に書いたルヴィアとか、今後キーになるかと思うカウレスが登場しました。カウレスは、『Fate/Apocrypha』に登場したカウレスになります。ただ、世界としては別歴史を歩んでいることにはなっています。ただ、個人的には、ここでカウレスを厚くやってしまうと、今後のエピソードが****として、難しくならないかなというのが気になります。

お話自体は、ミステリとも魔術のうんちくともつながりがあまり深くないエピソードでした。木星とかは少し出てきましたが。それよりも、第二話同様に、魔術師の価値観的なことがエピソードの中心でしょうか。100年とうほんのこの間ではというやつですね。

今後もう少し、魔術のどろどろとか、ミステリの部分とかを分厚くしたエピソードになってくれると、もっと嬉しいなぁ。