「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」のテレビ放映前の2014年7月から公表され2017年10月に公開これた劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」です。
今回の『Fate/stay
night』は、"Heaven's
Feel"で、ゲームでの間桐桜ちゃんルートを示します。原作のゲームにはこれと本線であるテレビ第1期のセイバールート、テレビ第2期の"Unlimited
Blade Works"の遠坂凛ちゃんルートがあります。
そして、この劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」は、予定では劇場3部構成でということのようです。ちなみに、最終第三部は、来年春公開と発表されました。
ちなみに、テレビ版「Fate/stay
night [Unlimited Blade
Works]」の感想は、このカテゴリを遡ってください。無印は、ブログ始める前なので書いていません。Fate/ZEROは、何かの感想と一緒に書きました。どこにあるのかもはやわかりません。(汗)
さて、この「Fate/stay night[Heaven's Feel]」ですが、前回の感想で見てもらえばまぁいいのですが、第一部では、桜ちゃんが士郎のところにやってきて、そして「聖杯戦争」が始まるところからでした。
原作ゲームは、PC版で攻略済みです。過去のFateシリーズテレビアニメは、「プリズマイリヤ」以外は見てるはずです。イリヤは、つまみ喰いで見て完走していません。劇場版『Fate/stay
night UNLIMITED BLADE WORKS』は見ていません。
あらすじ:(公式から引用)
「俺の戦うべき相手は――まだこの街にいる」
少年は選んだ、自分の信念を。そして、少女を守ることを。
魔術師<マスター>と英霊<サーヴァント> が願望機「聖杯」をめぐり戦う――「聖杯戦争」。
10年ぶりに冬木市で始まった戦争は、「聖杯戦争」の御三家と言われた間桐家の当主・間桐臓硯の参戦により、歪み、捻じれ、拗れる。
臓硯はサーヴァントとして真アサシンを召喚。
正体不明の影が町を蠢き、次々とマスターとサーヴァントが倒れていった。
マスターとして戦いに加わっていた衛宮士郎もまた傷つき、サーヴァントのセイバーを失ってしまう。
だが、士郎は間桐 桜を守るため、戦いから降りようとしなかった。
そんな士郎の身を案じる桜だが、彼女もまた、魔術師の宿命に捕らわれていく……。
「約束する。俺は――」
裏切らないと決めた、彼女だけは。
少年と少女の切なる願いは、黒い影に塗りつぶされる。
感想:
ということで、劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅱ.lost butterflyです。
<以下、ネタバレになっています。映画をまだご覧になられていない方はご注意を。>
面白かったです。 第一部と比べても、かなり第二部の方が面白かったと思います。
今回も基本的には、ゲームに準拠しているとは思います。自分はPC版しかやっていないのですが、恐らく、士郎と桜ちゃんのあのシーンを考えると、恐らくPC版を基盤としているんでしょうね。
さて、パンフレットなどにも書かれていますが、第一部はあくまでも序章であって、この第二部から本格的にお話しが動き出した感じがします。
第一部では、「聖杯戦争」の始まりを背景に士郎と間桐桜ちゃんの関係が丁寧に描かれた印象でした。士郎視点で、桜ちゃんとの関係を描くという展開という感じですか。そういう意味で土蔵で士郎が桜ちゃんに「もし桜が悪いことしたら、誰より叱る」と語った部分が山場だったかと。
第二部では、視点を桜ちゃん寄りに移しながら、この「HF」全体のストーリーの本質を描き出すという感じになっていたと思います。桜ちゃんの「悪いこと」ですね。
第一部でも登場した意志を持たないような影が、だんだんと意志を持って動き出し、それに合わせて桜ちゃんの様子が変わって行き、それがリンクするようになる、上手い展開だったと思います。
この第一部の主題歌Aimerさんの「花の唄」にも登場する「悪いことをしたら叱る」は、第二部でも何度も繰り返し登場します。大河が桜ちゃんに語るシーンは印象的でした。
特に破綻を迎える前のいわゆる「レイン」のシーンが士郎と桜ちゃんの間に希望を感じさせるシーンからの流れは、希望を感じさせるものでした。
その集大成(?)として、PC版の二人のシーンを入れるのは、自然な感じがして、よかったのかなと思います。
そんな中での、あの夢のシーンには度肝を抜かれました。あの夢のシーンが今回のAimerさんの唄う主題歌「I beg you」に非常にリンクするなぁなんて考えながら見ていたんですが、現実に切り換わったところはかなりショッキングでした。原作で知っていても、演出が違うのでかなりやられた感じでした。
そのショックが大きすぎて、直後のギルガメッシュの見せ場がかすんでしまったのは、ちょっとかわいそうでしたが。
映像的には、序盤といってもいいところで挿入された、バーサーカー VS セイバーオルタのバトルからアーチャー VS 真アサシンの部分がかなりいやものすごく凄かったので、それをしのぐ盛り上がりを終盤に作れるのか?なんて心配したのですが、演出で違った意味で映像的な見せ場を作っていて、脱帽でした。本当にやられました。
さて、わずかな望みに賭けていた士郎と桜ちゃん(そして凛ちゃん)でしたが、どんどん追い詰められていきます。そして、士郎を思いやるばかりに遂に逃げ場をなくす桜ちゃんですが、ここで終わることからしても、第二部は桜ちゃんの物語りだったと言ってもいいでしょうね。
ただ、だから桜ちゃんに感情移入できるかと言われると、彼女の心の動きに感情移入するのはかなり難しいですね。確かに桜ちゃんの物語りではあるんですけれど。
桜ちゃんは、ヒロインでありながらも悪かもしれないので、その謎解きというか二重人格的な部分があるので、余計になんでしょうね。
桜ちゃんの物語りといいながらも、もう一人フォーカスされていたのがイリヤスフィールことイリヤちゃんですね。実はこの第二部の流れを見ていると、彼女が必要なのかと考える人もいらっしゃいそうですが、この「HF」は実は桜ちゃんルートにイリヤちゃんルートの要素を加えたものだそうです。そういう意味でも必要なのです。特にこの先の第三部を見ていただければ分かるでしょう。
でも、バトルとしての山場であったバーサーカー VS セイバーオルタ部分で垣間見えたイリヤちゃんとバーサーカーの絆の深さは、よかったですねぇ。感動しました。
さて、この先ですが、影に捕らわれた(?)桜ちゃんを士郎がどう救うのか、どう考えても救いようがないように見えますが、それがテーマでしょうね。破綻に向かっているように見える士郎と桜ちゃんの関係が「聖杯戦争」という場でどうなるのか、そこをしっかりと見たいと思います。
今回黒幕的に動いていた間桐臓硯との絡みや圧倒的な力を示したセイバーオルタにどう立ち向かうかも気になりますし、今回徐々に士郎に心を開いて行ったように見えるライダーがどう動くのかも気になりますね。
さて、映画以外に今回舞台挨拶があったのですが、色々と面白かったです。語られた内容自体は、パンフレットでも確認できますが、それをエンターテイメント的に語ってもらったような感じですね。
間桐 桜役の下屋則子さんが、映画内の衣装を着ていたりとか楽しめました。
でも、舞台挨拶の山場は、Aimerさんの「I beg you」の生唄ですね。特に、ピアノバージョンだったので、新鮮に感じられてよかったです。
曲としては、第一部の「花の唄」が個人的には好きなのですが、この映画の主題歌としては「I beg you」が嵌まりますね。こちらの方がThe 梶浦節って感じですし、あの夢のシーンを感じさせるものになっていると思いました。
第三部は、2020年春らしいのですが、非常に待ち遠しいです。もう一回ぐらい見に行くかもしれません。